【NQNニューヨーク=川内資子】26日の米株式相場は大幅に続伸した。ダウ工業株30種平均は前日比149ドル83セント(1.0%)高の1万4910ドル14セントで終えた。欧州の株式相場の上昇や米長期金利の低下(価格は上昇)を背景に、投資家が運用リスクを取る動きが優勢となった。
欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁が「ECBの金融政策は当面、緩和的な状態が続く」と述べたと伝わった。投資資金が株式市場に流入しやすい状態が当面続くとの見方から、欧州株式相場が上昇。米市場でも買いが優勢となった。
2013年1~3月期の米実質国内総生産(GDP、確定値)の伸び率が改定値から大幅に下方修正された。米景気回復の鈍さを示したと受け止められると債券市場では米国債の買い材料として意識され10年物国債利回りが低下。金利上昇が及ぼす悪影響への警戒感が和らぎ、株式相場を支えた。
ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数は同28.33ポイント(0.8%)高の3376.22で終えた。
業種別S&P500種株価指数は全10種が上昇。「ヘルスケア」や「公益事業」、「一般消費財・サービス」の上昇が目立った。
ニューヨーク証券取引所(NYSE)の売買高は約7億7000万株(速報値)、ナスダック市場(同)は約16億1000万株だった。
パソコンやタブレッド(多機能携帯端末)向けの基本ソフト(OS)の改良版「ウィンドウズ8.1」を公開したIT(情報技術)のマイクロソフトが2%上昇。ダウ平均構成銘柄で上昇率首位となった。航空機のボーイングやホームセンターのホーム・デポも上昇した。
一方、四半期決算で売上高が市場予想を下回った種子・農業製品大手のモンサントが下落。決算と同時に示した14年5月期通期の1株利益見通しが慎重と受け止められた食品のゼネラル・ミルズも売られた。
人気記事をまとめてチェック >>設定はこちら