6月26日の欧州マーケットサマリー:株続伸、国債は軒並み高い
6月26日(ブルームバーグ):欧州の為替・株式・債券・商品相場は次の通り。 (表はロンドン午後6時現在)
為替 スポット価格 前営業日 ユーロ/ドル 1.3007 1.3077 ドル/円 97.64 97.81 ユーロ/円 127.00 127.93 株 終値 前営業日比 変化率 ダウ欧州株600 284.54 +4.85 +1.7% 英FT100 6,165.48 +63.57 +1.0% 独DAX 7,940.99 +129.69 +1.7% 仏CAC40 3,726.04 +76.22 +2.1% 債券 直近利回り 前営業日比 独国債2年物 .20% -.04 独国債10年物 1.77% -.04 英国債10年物 2.46% -.08 商品 直近値 前営業日比 変化率 金 現物午後値決め 1,236.25 -42.75 -3.46% 原油 北海ブレント 101.38 +.12 +.12%
◎欧州株:続伸、2日ベースでは約11カ月ぶり大幅高-独GSW高い
26日の欧州株式 相場は続伸。指標のストックス欧州600指数は2日間の値動きとしては11カ月近くで最大の値上がりとなった。中国で流動性逼迫(ひっぱく)が和らいだほか、予想を上回ったドイツの消費者信頼感指数が買い材料。
ベルギーの食品小売り、コルリュイはほぼ1年ぶり大幅高。決算で利益が予想を上回った。住宅・自動車保険で英最大のディレクト・ライン・インシュアランス・グループは人員削減を発表して3.8%上昇。住宅不動産を手掛けるドイツのGSWイモビリエンも3.8%の値上がり。会長と最高経営責任者(CEO)が退社すると明らかにした。一方、金属の値下がりを受けて鉱山株は下落。
ストックス欧州600指数 は前日比1.7%高の284.54で終了。前日を含めた上昇率は3.2%に達し、2日ベースでは昨年7月27日以来最大の上昇を記録した。だが米連邦準備制度理事会(FRB)のバーナンキ議長が債券購入の縮小開始の可能性に言及した5月22日以来では、8.4%下落している。
バンク・ボノート(ヌーシャテル)のジャンポール・イエケルマン最高投資責任者(CIO)は「調整の第1局面は終わりに近づいており、月末にかけて相場は一段と安定するはずだ」とした上で、「中国の中央銀行が流動性をめぐって示した決意が短期的に市場を落ち着かせたが、この構図は中期的にはそうはっきりしない」と付け加えた。
中国の短期金融市場の指標金利である1年物金利スワップレートは4営業日連続で低下した。中国人民銀行(中央銀行)は前日、一部金融機関に流動性を供給したと発表したほか、短期流動性オペや常設の融資ファシリティーなどの政策手段を使って市場の安定を確実にすると表明した。
ストックス欧州600は今月これまでに5.4%、3月末以降では3.2%それぞれ下げ、年初来上昇率は1.7%にとどまっている。
この日の西欧市場では、ギリシャを除く17カ国で主要株価指数が上昇した。
原題:Europe Stocks Post Biggest Two-Day Rallyin 11 Months; GSW Gains(抜粋)
◎欧州債:ユーロ圏で軒並み値上がり、ドラギ発言で-英国債も上昇
26日の欧州債市場ではユーロ圏諸国の国債が軒並み上昇。イタリアやスペインなど周辺国の値上がりが目立った。欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁が金融政策は緩和的にとどまると言明し、債券の魅力が高まった。
ドイツ10年債利回り は3カ月で最大の低下。ドラギ総裁はフランス国民議会(下院)で、ユーロ圏の経済成長を支えるために行動する用意がECBにはあると述べた。イタリア10年債利回りは4カ月ぶり高水準から下がった。同国は27日、5年物と10年物の国債を最大50億ユーロ発行する予定。
コメルツ銀行の金利ストラテジスト、ミヒャエル・ライスター氏(ロンドン在勤)はこの日の相場動向について、ECBに対する「市場の追加措置期待を反映している」と指摘。「欧州債の金利は跳ね上がっていたので、今では値ごろ感がある」と話した。
ロンドン時間午後4時32分現在、イタリア10年債利回りは前日比15ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下の4.71%。一時は4.93%と、2月27日以来の高水準を付けていた。同国債(表面利率4.5%、2023年5月償還)の価格は1.135上げて98.8。
スペイン10年債 利回りは22bp低下の4.85%と、終値ベースでの利回り低下としては1月10日以来最大。ポルトガル10年債利回りは24bp下げて6.66%。ギリシャ債は44bp低下の10.99%。
ドラギ総裁はECBの金融政策が「予見可能な将来において緩和的にとどまる」とし、「そのほか採用が妥当だと考えられる利用可能な全ての政策措置についてわれわれは予断を持たない」と語った。危機対策からの出口は依然として「遠い」とも付け加えた。
ドイツ10年債利回りは5bp低下の1.76%と、3月27日以来の大幅低下。今月24日には1.85%に達し、2012年4月4日以来の高さとなっていた。
英国債相場も上昇。値上がりは5営業日ぶりだった。イングランド銀行(英中央銀行)金融政策委員会(MPC)のマイルズ委員は英景気がまだ弱いとして、資産購入枠の拡大をあらためて呼び掛けた。キング総裁も前日、金融政策の引き締めには程遠いとの認識を示した。
ロンドン時間午後4時21分現在、英10年債利回りは9bp低下の2.44%。これは3月1日以来で最大の低下。同国債 (表面利率1.75%、2022年9月償還)価格は0.745上げ94.315。2年債利回りは11bp低下の0.41%。
原題:Euro-Area Bonds Advance on Draghi’sPledge to Stay Accommodative(抜粋)原題:Gilts Climb, Pound Drops After Miles SaysEconomy Remains Weak(抜粋)
更新日時: 2013/06/27 02:56 JST