ECBの政策出口なお遠い、行動を取る用意=ドラギ総裁
[パリ 26日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁は26日、フランス下院の委員会で、緩和的な金融政策の解除は引き続き先の話との見方をあらためて示した。
ユーロ圏経済の回復について、緩やかでぜい弱なものとなると予想。成長へのリスクは依然として下向きだと指摘し、必要があれば新たな行動を取る用意があるとした。
ドラギ総裁は「われわれの政策姿勢についてだが、これまで緩和的だったし、現在も、そして予見可能な将来も緩和的であり続ける」と述べた。
さらに、ECBのクーレ専務理事が言及した通り「われわれの出口は引き続き遠い。同時に、活用することが適当と考える他の全ての手段に関して柔軟だ。必要とされれば、再び行動する用意がある」と話した。
27─28日のEU首脳会議を前に、ドラギ総裁は諸改革や銀行同盟の推進を各国に呼び掛けた。「銀行同盟は、金融市場の再統合での進展が恒久的なものとなるよう確実にする上で不可欠」と指摘、強力な単一監督メカニズム(SSM)と単一清算メカニズム(SRM)が重要との認識を示した。
また、ユーロ相場の上昇について、ユーロに対する信頼がある程度回復したことが要因との見解を示した。
ユーロ相場はECBにとって政策目標ではないとしつつ、ユーロ相場は物価安定と成長にとって重要と指摘した。
ここ数週間の金融市場の変調を受け、ボラティリティを注視する姿勢も示した。
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