ここから本文です

最新鋭エンジンを大量購入した中国の狙いを分析しました。

フジテレビ系(FNN) 6月22日(土)1時14分配信

尖閣諸島周辺で領海侵入を繰り返す中国が、世界屈指の性能を誇る、船舶用エンジン40基をドイツのメーカーから購入していたことが、FNNの取材で明らかになりました。
中国の狙いを緊急分析しました。

石油プラントの中にあるような巨大な機械は、ドイツのメーカー「MAN」が開発した最新型の船舶用エンジン。
馬力、スピードともに世界最高クラスの性能を有している。
MANによると、同型のエンジンを中国が大量に購入しているという。
FNNが独自に入手した情報によると、購入したのは中国の海警局。
日本の海上保安庁にあたる「海の警察」。
購入したエンジンは40基で、1隻あたり4基のエンジンを搭載する計画だという。
軍事評論家の岡部 いさく氏は「前代未聞の化け物が10隻できるってことになりますね」と述べ、驚きを隠せない。
岡部 いさく氏は「1隻分のエンジン出力は約4万7,000馬力。日本の海上保安庁の、世界最大の巡視船『しきしま』で2万800馬力ですから、その2倍以上です。こんな強力なエンジンの巡視船・公船ってないですよ」と述べた。
世界最大をも上回るその船の能力は、軍艦並みだという。
岡部 いさく氏は「エンジン出力から推定すると、中国海軍の揚陸艦071型と同じくらい、排水量1万8,000トンほどの船になるんです。ヘリコプターや小型艇などを積んで、ほかの公船の母船として、長期間行動するといった船になるんでしょうか」と述べた。
現在、中国が保有する1,000トン以上の公船は52隻。
日本の海上保安庁が所有する51隻と、ほぼ変わらない。
アウクスブルクにあるMANの工場。
工場の中の取材は、企業秘密が多いため、許可を得ることはできなかった。
岡部氏によれば、3年後にも最初の船が完成し、7年ほどで10隻がそろう可能性があるという。
その影響力について、東海大学海洋学部・山田吉彦教授は、「(中国の『船』から)小型船が出てくる、あるいはヘリコプターを飛ばし、いつでも尖閣諸島を奪取することができる態勢を取ることができる」と述べた。
中国とMAN社の間で、エンジン売買の契約が結ばれたのは5月。
李克強首相がドイツを訪問し、「尖閣諸島は日本が盗み取った」と発言した直前のこと。
尖閣を脅かす中国の新たな船。
そのインパクトは、日本だけでなく、東南アジア各国に及ぶという。
東海大学海洋学部・山田吉彦教授は「もうすでに、中国は東シナ海も、南シナ海もほぼ手中に収めたという判断をしている。日本の海をしっかり守っていくための、ダイナミックな戦略を取らなければいけない」と述べた。

最終更新:6月22日(土)1時14分

Fuji News Network

 

PR

PR

注目の情報