橋下市長:訪米キャンセル料「おわびしないと」
毎日新聞 2013年06月26日 22時41分
大阪市の橋下徹市長は26日、市議会常任委員会で、従軍慰安婦などを巡る発言の影響で中止した米国視察のキャンセル料を公費負担することについて、「行政目的を何も達成できていない中で税金を使うのは市民におわびしないといけない」と話した。市によると、キャンセル料は飛行機代と宿泊費で計約69万円に上るという。
自民市議の質問に答えた。
橋下市長は今月10日に訪米し、姉妹都市のサンフランシスコ市などを訪れる予定だったが、サンフランシスコ市幹部から訪問を拒絶するメールが非公式に送られてくるなどの状況を踏まえ、断念した。橋下市長は26日の委員会で、「僕の発言で先方が不快な思いをし、こういう事態になったのは間違いない。道義的責任は感じている」と話した。
市の規定では、公務上の必要や天災、その他のやむを得ない事情がある場合に出張日程を変更できる。自民市議は今回の中止が規定に該当せず、キャンセル料を自己負担すべきだと指摘したが、橋下市長は「発言自体に違法性はない」「僕自身は訪米しようと思ったが、先方がそういう状況ではなかった」と釈明した。【村上尊一】