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【茨城】

参院選 「ママ目線」でチラシ作成 つくばのグループ 政策や疑問点記す

第1号(左)と第2号を手に持つ小森谷佐弥香さん=つくば市で

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 七月四日公示、二十一日投開票が見込まれる参院選に向けて、つくば市の母親グループが、生活者の視点から安倍政権が進める政策や疑問点などをまとめたユニークなチラシを作った。中心メンバーの薬剤師、小森谷佐弥香さん(39)は「選挙は私たち一人一人の意思を示すことができる大きなチャンス。このチラシが有権者が一票を大切にするきっかけになればうれしい」と期待を込める。(松尾博史)

 六月上旬に完成した第一号のテーマは、経済政策の「アベノミクス」。A4判チラシの裏表で金融緩和や財政出動、成長戦略の取り組みを紹介しつつ「物価&消費税は上がり…私たちの生活、どうなっちゃうんでしょう?」「少子高齢化で人口は減り続け、国の借金は増え…私たちの将来、どうなっちゃうんでしょう??」などと書き添えた。

 政治的には中立の立場を基本方針とした上で、現在起きつつあることへの素朴な疑問を並べたという。

 親近感を持ってもらおうと、「つくばは国の関係機関にお勤めしているパパが多いから、ママ友も国の政策には賛成なのかな」といった会話調の言葉やイラストも入れた。

 小森谷さんは「『上から目線』になったり、熱っぽく呼び掛けたりすると引く人もいるので、緩やかに伝えることを心掛けた」と説明する。チラシの最後には「いま何が起きているのかを知ろうとする努力だけは、しておかなくちゃと思います。今こそ、かーさんたちの厳しい目が必要になるときですよ」と思いを記した。

 小森谷さんは東京電力福島第一原発事故の後、放射性物質が長男(8つ)や次男(5つ)の健康に及ぼす影響を心配し、市民グループ「放射能汚染から子どもを守ろう@つくば」に入った。つくば市や東京都内で開かれる脱原発を訴えるイベントにも顔を出すようになった。

 原発や食材への関心が高まるにつれて、ニュースで報じられるアベノミクスや環太平洋連携協定(TPP)も気になるようになった。参院選が近づく中で「仕事や子育てに忙しいお母さんたちにも読んでもらい、投票に行こうという雰囲気になってもらえたら」と生活者視点のチラシ作りを思い付いた。

 五月から本格的に政策などを調べ、次男が通う保育施設の「ママ友」二人が協力した。うち一人の元フリーライターが、小森谷さんのアベノミクスについて書いた文章を親しみやすいように手直し、絵が得意なもう一人はイラストを担当した。子どもの送り迎えのときに話し合ったり、ファミリーレストランに集まったりして作業を進めた。

 六月中旬に完成した第二号はTPP交渉参加を取り上げた。第一、二号とも約五千枚印刷し、六月上旬から「放射能汚染から子どもを守ろう@つくば」のメンバーらの協力を得て市内で配り、公共施設などにも置いている。知人には「分かりやすくて読みやすい」と好評という。最終号となる第三号は憲法改正を取り上げ、参院選前に配布する予定。

 問い合わせは、小森谷さん=メールアドレスka3plus@yahoo.co.jp=へ。

 

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