Updated: Tokyo  2013/06/26 16:50  |  New York  2013/06/26 03:50  |  London  2013/06/26 08:50
 

iPSのリプロセル、上場初日は買い気配-山中教授に培養液

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  6月26日(ブルームバーグ):大阪証券取引所のジャスダック市場にきょう新規株式公開(IPO)したリプロセル 株は、終日買い気配が続き、公開価格(3200円)の2.4倍に当たる7520円買い気配のまま、上場初日の取引を終えた。

同社は2003年2月の設立で、東京大学医科学研究所、京都大学と共同研究契約を締結している。ヒト胚(はい)性幹(ES)細胞や人工多能性幹細胞(iPS細胞)用の培養液など研究試薬、心筋細胞や神経細胞の作製を手掛ける。培養液は、ノーベル賞を受賞した京都大学の山中伸弥教授にも提供している。

2014年3月期の連結業績見通しは、売上高が4億7700万円、最終損益は6000万円の赤字。単独決算の前期はそれぞれ4億2000万円、500万円の黒字だった。

水戸証券投資情報部の岩崎利昭チーフオフィサーは、「夢を重視し、iPSというキーワードに買いで反応している投資家が多い」と指摘。動物実験の必要性がないことから、「顧客層が製薬会社のほか、化粧品会社などにも拡大する可能性がある」点は期待を持てると言う。一方、市場が大きい米国を中心に海外事業の開拓余地はあるが、「海外にはライバル企業も多い」としていた。

IPOに伴う公募株数は64万2000株、売り出しは84万9200株(オーバーアロットメントによる追加売り出し19万4500株を含む)。主幹事はSMBC日興証券が務めている。

記事についての記者への問い合わせ先:東京 河野敏 skawano1@bloomberg.net

記事についてのエディターへの問い合わせ先:Nick Gentle ngentle2@bloomberg.net

更新日時: 2013/06/26 15:47 JST

 
 
 
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