工場が環境汚染の元凶として悪いイメージでとらえられていたのはもう昔の話。環境対策を行った今の工場は、製品と雇用を生むだけでなく、夜には「観光地」として自治体が経済効果を期待する存在になっているのだ。最近では修学旅行のコースにも「工場夜景鑑賞」が組み込まれているという。そんな「工場夜景観光」の実態を川崎市と北九州市の担当者に聞いた。
まず知っておくべきは、現在の工場は環境対策をしっかりと行っているということ。煙突から排出される煙のようなものは水蒸気。石油プラントで上がっている炎(フレアスタック)は、余剰ガスを燃焼し無害化する過程のものだ。この水蒸気と炎、そして工場を照らす照明が美しいとマニアの間で人気になり、2007年には写真家・大山顕氏らによる工場写真集が出版された。
こうした動きを知った川崎市観光協会の亀山安之氏(現観光推進部長)が、はとバスに「川崎工場夜景ツアー」を売り込み、10年にツアーがスタート。さらに亀山氏は「第一回全国工場夜景サミット」を企画した。
11年2月、工場夜景を核とした観光と地域活性を全国に広げ、盛り上げようと、神奈川・川崎市、福岡・北九州市、三重・四日市市、北海道・室蘭市の行政や観光協会の代表者が川崎市に集結。4市の工場地帯の夜景を「日本四大工場夜景」とする共同宣言が行われた。
では、宣言の効果はあったのか? 工場夜景は本当に観光客を集めているのか?
「週1回(8月は2回)のはとバス工場夜景ツアーは毎回満席(42人)。他に屋形船、川崎市のバスツアーもあり、定期ツアーだけで最低でも年間5000人。さらに不定期ツアーで2000人。こちらで把握していない横浜発のツアーもありますから、少なく見積もっても1万人は訪れています。車などで個人的に見に行かれる方も含むと、相当な人数になっているでしょう」(亀山氏)
はとバスのツアーには川崎市内での食事(焼き肉)も含まれていて、しっかり地元にお金が落ちるようになっている。
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