名古屋グランパスのMF田口泰士(22)が25日、浜松大との練習試合(26日・トヨタスポーツセンター)に向けて、チームのバランスを取る役割に自信を見せた。新たに取り組む戦術はボランチの2人が複雑なポジショニングを要求されており、飛騨古川キャンプ中の2度の練習試合では戸惑う場面も。それでも浜松大戦に向け、「頭にたたき込めば、しっかりできる」と言い切った。
ジメジメと蒸し暑いなか、3日連続で行われた紅白戦。この日もストイコビッチ監督は途中でプレーを止めながら、戦術の確認を続けた。そのなかで最も多くの指示を受けているのが、中盤の中央、田口と中村の両ボランチだ。
飛騨古川キャンプで着手した新戦術では守備時も攻撃時も多くの約束事を決められ、チーム全体のバランスを取るために最も複雑なポジショニングを要求されている2人。田口は「真ん中はチームの中心だし、大事なポジション。自分たちがしっかりプレーしないと全体的な流れとかバランスも悪くなる」と、重責を受け止めている。
だが、16日のFC岐阜戦では役割を全うすることができず、チーム全体が攻守ともちぐはぐ。田口は「きょうみたいなプレーをしているようじゃダメ」と自戒していた。特に横、縦、横、縦とめまぐるしく変化し、「お互いバランスを見ないとかぶっちゃう」という中村との位置関係をしっかりと消化することが課題。だからこそ浜松大戦を重要なテストと位置付け、「頭にたたき込めば、しっかりできる。(問題を)解消しないとまずいでしょ」と改善への自信を口にした。
この日は鮮やかな左足ミドルシュートを決め、「ナイス泰士!!」と称賛の声も上がった。5連敗からのリーグ再開となる清水戦まであと10日。逆襲の必要条件として、チームの心臓が確固たる自信を取り戻す。 (宮崎厚志)
◆田鍋が初ひつまぶし、瑞穂通商店街を訪問
2年目のMF田鍋、FW高原、DF佐藤の3人が25日、名古屋市瑞穂区の瑞穂通商店街を訪問した。「2年目応援隊」として集中的に応援を受けていることへのお礼も兼ね、商店街の店舗を回ってあいさつ。グランパスの旗や、試合告知のビラを配って回った。「うなぎ茶屋あんず」では、三河一色産の肉厚のうなぎを備長炭で香ばしく焼き上げた「ひつまぶし」をごちそうになった3人。東京出身の田鍋にとっては意外にも人生初のひつまぶし体験で「うまい…うまいというコメントしかできません」とぺろりと平らげていた。
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