PC遠隔:朝日・共同記者を書類送検…不正アクセス容疑

毎日新聞 2013年06月25日 21時29分(最終更新 06月25日 23時36分)

 パソコンの遠隔操作事件で起訴された片山祐輔被告(31)が弁護士らに犯行声明を送る際に使ったとされるメールサーバーに記者が侵入した問題で、警視庁サイバー犯罪対策課は25日、朝日新聞社の記者3人と共同通信社の記者2人を不正アクセス禁止法違反容疑で書類送検した。5人は事実関係を認め「取材目的だった」と話しているという。

 送検容疑は昨年10〜11月、片山被告が使っていたとみられるIDやパスワードを入力してサーバーにそれぞれ1回から数回、無断で侵入したとしている。

 捜査関係者によると、警視庁が不正アクセスの発信元をたどったところ、5人の関与が判明。他に1〜2件、侵入の形跡があったが、匿名化ソフトが使われ、発信元を特定できなかったという。犯行声明には東京都内の幼稚園などへの襲撃予告の際に使ったとされるメールのパスワードが記載されており、記者らは同じパスワードだと推測してアクセスしたとみられる。

 警視庁幹部は「取材活動であれば全て法律違反にならないわけではない。悪質性は高くなく、結果的に捜査に支障はなかったが、違反事実を確認した以上立件する必要があると判断した」と話した。

 この問題を巡っては共同通信社が4月11日に「取材倫理上、行き過ぎがあった」とする記事を配信。朝日新聞社は翌12日に毎日新聞の取材に「不正な行為は一切していない」と答えていた。毎日新聞は弁護士から犯行声明を入手したが、必要性は無いと判断し、サーバーにアクセスしていない。【黒田阿紗子】

 ◇法律上も問題ない…朝日新聞東京本社の森北喜久馬社会部長の話

 正当な取材の一環で、法律上も報道倫理上も問題ないと考える。手続き上、書類送検されるが、弁護士を通じ、正当な業務だったとする見解を警視庁に伝えた。

 ◇「取材行為」と説明…共同通信社の石亀昌郎社会部長の話

 形の上では法律に抵触する可能性があるが、事件の真相に迫るための取材行為だったことを捜査当局に説明し、理解してもらえたと思う。

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