宮城のニュース

津波被災校、希望の槌音 亘理・長瀞小と荒浜中、再建着手

長瀞小の新校舎工事の安全祈願祭で、くわ入れする斎藤町長

荒浜中新校舎の完成予想模型

 東日本大震災の津波で損壊した宮城県亘理町の長瀞小(児童195人)、荒浜中(生徒96人)の両校舎を現地で再建する災害復旧工事が24日、始まった。来年3月末に完成予定で、現在は併設先で学ぶ児童、生徒は、備品などがそろう2014年度の2学期から新校舎での授業となる。津波被災地の小中学校の校舎再建は県内初。
 工事を前に、町や工事関係者らが各所の建設予定地で安全祈願祭を開いた。長瀞小では約90人が出席してくわ入れなどの神事を行った。
 長瀞小新校舎は鉄筋3階の延べ床面積約3700平方メートル。建設地は旧校舎の隣に町が震災前から移転用地として整備していた場所で、既に約80センチほど土盛りしてある。隣接して立っており、震災で床下浸水で済んだ体育館はそのまま活用する。建築費は10億1010万円。
 荒浜中は新校舎が鉄筋3階の延べ床面積約3000平方メートル、体育館が鉄骨2階の床面積約1190平方メートル。津波被害を防ぐため、ともに1階部分は柱だけのピロティ方式を採用した。建築費は14億9100万円。
 両校舎とも津波避難ビルと位置づけ、施錠時にも屋上まで逃げられる外階段を設けた。斎藤邦男町長は「被災地に子どもたちの元気な声が響くようになれば、大人も古里に戻りやすくなる。新校舎を復旧復興のシンボルと位置づけている」と話した。


2013年06月25日火曜日


Ads by Google


宮城
RSS

△先頭に戻る

新着情報
»一覧
特集
»一覧
  • 47NEWS