【辻岡大助】東日本大震災の被災自治体の職員不足を補うため、各地の公務員を任期付職員として採用する国の制度で、岐阜市職員OBの加代(かしろ)一夫さん(64)=養老町=が宮城県石巻市に採用された。岐阜市によると、この制度で採用された県内の自治体のOBは初めてだという。
加代さんは道路維持室長や上水道事業室長を歴任し、4年前に定年退職。震災発生の約2カ月前の2011年1月、35歳だった長男を肺がんで亡くした。
「息子に何もしてやれなかった。その直後に、震災で家族を亡くした方々の悲しみと重なったんですね。被災地のために何かできないかと思うようになりました」
総務省は昨年11月、この採用制度を導入。今年1月、岐阜市が最近6年間に定年退職したOB829人に意向を聞いたところ、加代さんを含む8人が手を挙げた。津波被害を受けた石巻市から「橋の復旧工事の現場監督をお願いしたい」と連絡を受けた。
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