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ベビーカーへの配慮を 乗客に求めて
6月25日 19時4分

ベビーカーへの配慮を 乗客に求めて
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小さな子どもをベビーカーに乗せて外出する母親などが、気兼ねなく電車やバスを利用できるようにしようと、国土交通省は乗客にベビーカーへの配慮を求める取り組みを全国的に進めていくことになりました。

電車やバスでは、小さな子どもをベビーカーに乗せて外出する母親などから、ほかの乗客から嫌がられるなど、利用しにくいといった声が出ています。
このため国土交通省は子育て支援の一環として、公共の交通機関でもっとベビーカーを利用しやすくする方法を話し合う協議会を設けることになり、25日、鉄道会社や子育てを支援する団体などのおよそ30人が参加して初会合が開かれました。
出席した研究者からは、年齢が高い人ほど、子育てでベビーカーを利用した経験が少ないため、ベビーカーへの理解が薄くなる傾向があるといった調査結果などが報告されました。
また、一部の鉄道会社などでは、独自のマークを作り、電車内にベビーカーを置くスペースを示す取り組みなどが行われていることも紹介されました。
協議会では、こうした例を参考に、ベビーカーへの配慮を求める全国共通のマークを年度内に作り、各社に使ってもらうことにしています。
一方、ベビーカーを使う人についても、ほかの乗客への気遣いが足りない場合が見られるという声が聞かれることから、協議会では、お互いに配慮しあうことの大切さをどう呼びかけていくかも話し合うことにしています。
「日本福祉のまちづくり学会」の会長で、今回の協議会の座長を務める秋山哲男さんは「乗客はベビーカーに配慮すべきだし、ベビーカーを使う人は、ほかの人への配慮が不可欠だ。協議会で検討を進めると同時に教育なども必要だ」と述べ、ベビーカーを巡る啓発活動にも力を入れる必要があるという考えを示しました。

母親と乗客の声は

子育てをしている母親からは、もっとベビーカーを利用しやすい環境の整備やほかの乗客の理解を求めたいという声が聞かれました。
バスや電車でよくベビーカーを利用するという母親は「どうしても混んでいる電車にベビーカーで乗らざるをえないとき、周りの人の目は気になります。車内に車いすだけでなくベビーカーを乗せてもいいというマークを付けてもらえると、利用しやすいと思う」と話していました。
8歳と3歳の子どもを育てているという女性は「混んでいる時間はずらしていますが、『邪魔だ』などと言われて嫌な思いをしました。邪魔と思われても外出しないといけないこともありますし、周りの方にも理解してほしい」と話していました。
一方、乗客からはベビーカーを利用している人のマナーを問う声などが聞かれました。
70代の男性は「電車などで若い人がベビーカーを通路いっぱいに置いて通れないことがある。もう少し気を遣ってくれればいいと思います」と話していました。
50代の女性は「当たり前のように『どいてください』という感じで乗ってくる人がいて、嫌だと思うときがあります。ただ、赤ちゃんを育てることは大変ですから『ベビーカーを使うな』とは言えません。なるべくお互いさまと思うようにしている」と話していました。
20代の女性は「ベビーカーで足を踏まれ、痛かったが謝ってもらえなかったことがある。お互いに思いやりの気持ちを持つことなどのルールを作ったほうがいいと思います」と話していました。

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