原発新基準決定へ 6原発再開申請か6月19日 4時7分
おととしの原発事故を教訓に、深刻な事故への対策を初めて義務づける新たな規制基準が、19日の国の原子力規制委員会で正式に決定します。
これを受けて、国内の6つの原発が来月8日にも予定されている新基準の施行後速やかに運転再開に向けた申請をする見通しです。
新たな規制基準は、原子力規制委員会が策定してきたもので、電力会社の自主的な取り組みに任されてきた深刻な事故への対策を初めて義務づけるほか、地震や津波の想定をより厳しく評価するよう求めています。
規制委員会は、19日午前の会合で新基準を正式に決定し、来月8日にも予定されている施行日から、電力会社の運転再開に向けた申請を受け付けることにしています。NHKが電力会社に取材したところ、北海道の泊原発、福井県の大飯原発と高浜原発、愛媛県の伊方原発、佐賀県の玄海原発、それに鹿児島県の川内原発の合わせて6つの原発が、新基準の施行後速やかに運転再開に向けた申請をする見通しであることがわかりました。これらの原発はいずれも、東京電力福島第一原発とは異なる「加圧水型」と呼ばれるタイプの比較的新しい原発です。
これに対し規制委員会は「審査は少なくとも半年程度かかる」としていて、初めての規制基準に基づいて、どう審査をするのか注目されます。
原子力規制庁の森本英香次長は、記者会見で「福島第一原発の事故の経験を踏まえ、安全評価をしっかりやっていくのが仕事なので、強い決意を持って取り組みたい」と述べました。
原発の運転再開までには規制委員会の審査のほかにも自治体の同意も必要で、電力会社の申請後再開までにどれほどの時間がかかるのかは不透明です。
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