その間、記事を書けないと思いますので、また帰ってきたらよろしくお願いします。
今日はなかなか捨てられなかったのだけど、やっと捨てられるものについてのお話です。
もう捨てることにしていたのですが、どうやって捨てていいか分からなくて、
一年近く押入れに入っていたものです。
5年日記です。しかも2冊。
息子さんは2004年11月に生まれました。
翌2005年1月から5年日記をつけ始め、最後は2012年3月16日、丁度1年前です。
一日も欠かさず書いていました。
主に息子さんの成長を記録したものですが、
ある日突然、「やめよう!」と思ったのです。
そして、手放すことを決意。
しかし、日記ってどうやって捨てるか迷いますよね。
雑誌と一緒に出して、誰かに見られてもいけないし、
燃えるごみの中に入れるのも気が引けるし。
そんな時、実家の母に相談すると、実家のほうで燃やしてくれるとのこと。
そこで、今回帰省するときに持って帰って捨てることにしました。
どうして日記を止めたかというと、
過去を振り返りたくないからです。
5年日記は同じ日が同じページになっていて、
日記を書きながら、一年前はこんな感じだったのねとか、
二年前はこんなに苦労してたのねとか、
一年でこんなことができるようになったのねとか、
色々振り返ったり、比べたり、思い出したり、一喜一憂します。
以前はそれが楽しいものだと思い込んでいました。
しかし、それは違いました。
ある日ふと思ったのです。
息子さんは息子さんだと。
できることできないこと関係なく、今の息子さんが全てだと。
現時点が最高の息子さんなのだと。
そう思うと、なんだか全てが吹っ切れたような気がしました。
誰かと比べたり、できなかった頃の息子さんと比べたり、本当に馬鹿げています。
息子さんに申し訳なかったと思います。
今楽しければいいし、それを記録して残す必要もないのです。
これを手放すことをもったいないと母は言います。
しかし、この日記がとても役立ったことが一度だけあったのでそれで十分です。
それは息子さんの障害の診断のときです。
当時マレーシアで子育てしていたので、障害に気づくのが遅れました。
育児はみんなこんなものだと思っていたからです。
それでも、どうやら何かおかしいと気づき、日本に帰って専門医に診てもらうことになりました。
その時、この日記を読み返し、生まれてから1カ月おきの様子を箇条書きにしていき、A44枚ほどのレポートを作りました。
それを診察の時、お医者さんに見せました。
お医者さんは赤ペンで線を引きながらじっくり読んでくれました。
A4の紙は赤い線だらけになっていました。
10分後、読み終わったお医者さんはこう言いました。
「自閉症です」
すぐに診断がおりました。
発達障害は診断が難しく、「しばらく様子をみましょう」と言われ、辛く不安な月日を過ごす親御さんが少なくありません。
ですから、この診断がすぐにおりたことを今ではよかったと思います。
これからどうすればいいのかはっきりするわけですから。
その後、私たちは帰国して、日本で暮らすことになりました。
今ではとても幸せな毎日です。
あの診断の為に5年日記をつけていたのだと今では思います。
役目は終わりました。
5年日記、本当にありがとう。
思い残すことなく手放せます。
長くなってしまいましたが、最後まで読んでくださった方ありがとうございます。
一週間実家で羽を伸ばしてきます。
それではまた。
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