--漫画が対象の検討規定は、被害児童の救済という立法趣旨から外れる
「実在児童の人権救済とは関係ないが、海外では漫画も規制対象だ。漫画やアニメに影響されて青少年らが性犯罪に走る例も、警察の資料によれば実際にある。可能性が否定できない以上、規制の話が出るのは当然だ。日本がこうした漫画の輸出国と批判される状況も踏まえ、漫画などの規制についても検討する規定は入れた方がいい」
--青少年を正しい方向に導くという目的もあるのか
「当然ある。成人向け漫画だから大丈夫というが、日本は欧米と違い、区分陳列が徹底していない。またネットを通じてもアクセスできる状況だ」
--「表現の自由」の侵害を懸念し、漫画家や出版界からの反対が多い
「反対の声はあるが、実際には規制を求める国民の方がはるかに多い。私の所に送られてくる漫画の現物はひどいものだ。表現の自由は大事だが無制限でなく、社会的制約がある。こうした漫画が文化や芸術といえるのか。社会は有害図書だと判断すると思う。騒いでいる人間は、親としてこれらを自分の子供に見せていいと思うのか」
【プロフィル】山田太郎(やまだ・たろう) 昭和42年、東京都生まれ。46歳。慶応大経済学部卒、早稲田大大学院アジア太平洋研究科博士後期課程単位取得満期退学。コンサルティング会社経営などを経て、平成24年から参院議員。
【プロフィル】平沢勝栄(ひらさわ・かつえい) 昭和20年、岐阜県生まれ。67歳。東大法学部卒業後、警察庁に入庁。岡山県警本部長、警察庁審議官などを経て退官後、衆院議員(6期)。内閣府副大臣などを歴任、自民党政調副会長。