◇WBA女子世界ライトミニマム級タイトルマッチ
ボクシング界の上戸彩こと宮尾綾香(29)=大橋=が同級4位安藤麻里(25)=フュチュール=に3−0で判定勝ちし、2度目の防衛に成功した。宮尾には韓国のアイドル系ボクサー、WBO女子世界ミニマム級王者ホン・ソヨン(26)との階級を超えた2冠戦が浮上した。
宮尾が昨年9月に王座を奪った前王者安藤を返り討ち。中盤以降にエンジンがかかり、ポイントを稼いだ。採点は3者とも97対93だった。
前回の防衛戦では秋田屋との美女対決を制したものの、バッティングが頻発する不細工な戦い。大橋秀行会長に「女子ボクシングの未来はない」と酷評された。これに対して宮尾は「美しく勝つ」と宣言していた。ところが、この日もバッティングで痛がったりと、ところどころで甘さが出た。「持ち味が出せてない。マイナス20点」と、またも師匠から超辛口採点を受けた。
しかし、これも期待の裏返し。「韓国の美女ボクサー、ホンとの統一戦の話がきている。実現させたい」と大橋会長。宮尾は「女の子にボクシングをやってもらいたい。私が引退して女子ボクシングがなくなったら、女子ボクシングってあったの? と言われるのはいや。せっかく、世界王者になったのだから」と女心をのぞかせた。アイドルボクサーの挑戦は続く。 (竹下陽二)
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