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【大相撲】

稀勢、場所前にVS白鵬 綱とりへ、宮城野部屋に出稽古

2013年6月25日 紙面から

綱とりがかかる名古屋場所に向け、抱負を語る稀勢の里=愛知県長久手市の鳴戸部屋宿舎で(榎戸直紀撮影)

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7月7日に初日を迎える大相撲名古屋場所(愛知県体育館)=中日新聞社共催=の新番付が24日、発表された。夏場所で終盤まで優勝争いを演じ、13勝を挙げた大関稀勢の里(26)=鳴戸=が4場所連続で東正位に座り、初の綱とりに挑む。愛知県長久手市の鳴戸部屋宿舎での記者会見でも意欲たっぷり。1998年に昇進した3代目・若乃花以来となる日本出身新横綱の誕生はなるか−。

 初の綱とりを前にしても大関稀勢の里に気負いはない。「いよいよ始まるかという感じ。注目されるのはうれしいこと。自分のやることは変わらない。いつものことを繰り返しやる。それが大事」。まだインキの香りが残る真新しい番付表を手に自然体を強調した。

 5月の夏場所では初日から13連勝。全勝優勝した白鵬に次ぐ13勝2敗の好成績を残した。安定感を増した取り口を評価され、場所後に行われた横綱審議委員会で内山斉委員長(78)=読売新聞グループ本社顧問=は「名古屋場所で14勝以上すれば」と明言。ハイレベルの優勝か、それに準ずる成績を挙げれば、横綱に推挙される可能性が大きくなっている。

 「13連勝できたことが自信になった。ああいった(緊張感ある)状況の中で相撲をとれたことが一番の収穫」

 勝負の名古屋場所を2週間後に控え、支援する周囲のボルテージも高まってきた。初日の7月7日に故郷、茨城県牛久市の「稀勢の里郷土後援会」のメンバー約30人がオレンジ色のはっぴを着て会場に駆けつけ、大声援を送ることになった。また、同県龍ケ崎市にある出身校の長山中学では夏場所で14日目と千秋楽にパブリックビューイングが行われたが、今回も展開次第で同様のイベントが開かれる予定だ。

 「少しでもいい相撲をとって、土俵で見せる。自分はそれだけですから。一日一日が勝負。いい千秋楽を迎えられるようにしたい」。白鵬、日馬富士の両横綱を倒すことで最高位への道が開けてくる。先場所から出稽古を解禁し、今回は天敵、白鵬が所属する宮城野部屋の扉をたたくプランも浮上。「そうなった場合は、ぜひ胸を借りたい」。白鵬は来週から出稽古に向かうため今週中に実現する可能性はある。

 「入門したころから常に上(横綱)を目指してやってきた。体、技、気持ちで少しでも相手を上回れるように。先場所の課題を生かしたい」

 2003年初場所で貴乃花(現親方)が引退し、丸10年にわたって日本出身横綱の不在が続く。国産力士の優勝も06年初場所の栃東(現玉ノ井親方)が最後だ。相撲ファン待望の横綱誕生へ、機は熟した。 (竹尾和久)

 

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