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放射線の影響否定 甲状腺がん診断確定12人に

 東京電力福島第一原発事故を受けた県の県民健康管理調査の検討委員会は5日、福島市のコラッセふくしまで開かれた。2月の報告以降、18歳以下で甲状腺がんの診断が「確定」した人が9人増えて12人、「がんの疑い」が8人増えて15人になったとする結果が報告され、新たに就任した星北斗座長(県医師会常任理事)は会議後の記者会見で「現時点で、放射線の影響とは思えない」との見解を示した。
 星座長は、チェルノブイリ原発事故に起因するとみられる甲状腺がんが見つかったのは事故の4~5年後以降だったとして、「放射線の影響があるものだとは思っていない」と述べた。
 会見には調査主体の福島医大の鈴木真一教授が同席し「(甲状腺がんやその疑いが複数見つかっているのは)検査機器が高性能になり、検査対象も広いためではないか」との考えを示した。一方、「放射線とがんとの因果関係の知見を得るには、時間をかけて調査を継続し、結果を積み重ねていくことが大事」とも語った。
 会議では、1次検査で一定の大きさ以上のしこりが見つかり2次検査を受けた子どもの診断結果が報告された。平成23年度の検査で甲状腺がんと確定したのは7人、疑いは4人で、計11人の年齢は13~19歳。24年度は確定が5人、疑いが11人で、計16人は11~20歳だった。県は、24年度の1次検査実施者が23年度と比べ3倍以上に増えたことが、確定と疑いが増えた要因の一つとみている。

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