ウィキペディアタウンを作ろう6月24日 12時57分
地域にある文化財や観光名所などの情報を、インターネット上の百科事典「ウィキペディア」に掲載することで、より多くの人に自由に利用してもらい、地域の活性化などにつなげていこうという取り組みが始まっています。
ウィキペディア・タウンにしよう
「ウィキペディア」とは、インターネット上で運営されている非営利の百科事典で、一定のルールを守れば誰もが記事を編集することができ、掲載された情報は自由に利用することができます。
22日、東京・世田谷区では、「二子玉川をウィキペディア・タウンにしよう」というイベントが開かれ、およそ30人が参加しました。イベントでは、世田谷区の地域風景遺産に指定されている「駒沢給水塔」など地元の文化財をウィキペディアに掲載する取り組みが行われました。まず、地元の保存会の人たちが文化財の由来や写真などを紹介したあと、参加者は実際に現地を訪ねて写真などを撮影しました。このあと、保存会や図書館などから提供された資料を基に、ウィキペディアの編集経験がある人の指導を受けながら、記事を編集する作業を行いました。作業は4時間ほどで終わり、駒沢給水塔などの記事が新たに掲載されました。
また、イベントでは、ウィキペディアの地図版といわれる、インターネット上に共同で地図を作製するプロジェクト「オープンストリートマップ」へ情報を掲載し、ウィキペディアと連携させる取り組みも行われました。
ウィキペディア・タウンのねらいは
ウィキペディアは世界各国の言語に翻訳され、日本語版には80万以上の記事が掲載されています。このため、ウィキペディアに掲載することで、地域の文化財や観光名所などの情報が世界中に公開され、地域の活性化などにつながる可能性を広げることができます。また、掲載された情報をより多くの人が利用することで、例えば、地域を紹介するスマートフォンのアプリが開発されたり、教育活動に使われたりするなど、新しい価値が生まれることも期待されています。
イベントを主催した「クリエイティブ・シティ・コンソーシアム」の高橋陽一さんは「私たちの身近にあるデータを誰もが利用できる形でオープンにすることは、地域の活性化だけでなく、さまざまな可能性を広げることにつながります。こうしたイベントをほかの地域にも広げていきたい」と話しています。
こうした取り組みは、ことし2月に横浜で始まりました。横浜では、すでに地元の文化施設や文化財など7か所をウィキペディアに掲載しています。
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