かの国から痛ましいニュースを聞くのは、この数年でこれが3度目である。フイン・マイさん、タック・ティ・ホアン・ゴックさんに続いて、ホアン・ティ・ナムさんが夫に殺害された。
犯行は驚くほど突然に、極めて痛ましい状況で行われた。ホアン・ゴックさんは、結婚式から8日後、フイン・マイさんは2カ月後、そしてホアン・ティ・ナムさんは、出産して3週間というときに、殺された。
今日、国際化が進むなか外国人の夫、または妻と結婚することは、普通のことになった。しかし韓国人とベトナム人の結婚の多く、特にメコンデルタ地域で一般化しているそれは、「普通」ではない。
斡旋業者を介し、わずか数日で決まることもあることから、その結婚が恋愛から始まっているのではなく、別の理由であることがわかろう。恐らくそれが、3人の死と、韓国人の夫に身を預けた、ほかのベトナム人女性を不幸な生活に至らしめた最も深い原因である。
メコンデルタの貧しい女性達は、優しく、親孝行である。彼女達が結婚するのは、自分の人生を変えようとして、そして両親を助けようとしてのことである。痛ましいのは多くの女性が、障害があったり、年老いていたり、精神病の前歴があったりという、とても「見られたものではない」韓国人、台湾人の夫と、目をつぶって結婚していることだ。
外国人と結婚する女性は、自国の男にウンザリしているせいでもある。酒におぼれ、怠惰で、希望もなく、そしていつもその結果は全て、妻に圧し掛かってくる。
愛してもいないのに目をつぶって結婚することは、綱渡りのようなもので、貴重な青春の時を、金と引き換えにすることは、貧困を脱け出すためのあまりにも単純で、怠けた選択だとわかっていても、誰が彼女達を責められよう。
結局、彼女達はあまりにも貧しい生活の犠牲者なのである。統計上は、貧困削減が世界で最も速い国なのかもしれないが、悲しいことに、貧しい若い層、低質な生活を送る人々は、実際に非常に多い。
行き詰ればそこからの逃げ道が必要になる。メコンデルタの女性達は、それを選んだのか、選ばざるを得なかったのか。