ドル97円付近、上海短期金融市場は混乱に拍車
<上海短期金融市場は混乱に拍車>
豪ドル/米ドルは一段安となった。バーナンキFRB議長が資産買い入れの年内縮小を示唆したことで、「新興国・資源国からの資金流出懸念」(大手邦銀)が台頭、2010年9月以来の安値をつけた。HSBCの6月中国製造業購買担当者景況指数(PMI)速報値が48.3と9カ月ぶりの低水準に落ち込んだことも足を引っ張った。
その中国では上海短期金融市場の混乱に拍車がかかっており、翌日物の債券レポ金利は午後3時05分現在で前日比613ベーシスポイント(bp)上昇の14.00%と10年ぶり超の高水準になっている。一時30.00%で取引された。
ベンチマークとなる7日物の債券レポ金利は同437bp上昇の12.87%となっている。
中国では、今月に入ってからの資金需給の逼迫(ひっぱく)が今週さらに悪化しており、銀行やその他金融機関は非中核事業の縮小を余儀なくされている。エコノミストは、短期金利が高止まりした場合、融資コストの上昇を招く可能性があると指摘。流動性の逼迫が改善しなければ、中国の景気減速に拍車がかかるとの懸念が出ている。
市場では、中国人民銀行(中央銀行)に資金供給の実施を求める声が強まっているが、人民銀は応じていない。
(ロイターニュース 志田義寧)
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