川勝知事再選 最多108万票、広瀬氏に大差

(2013/6/17 9:48)
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支援者と当選を喜ぶ川勝平太氏(中央)と貴美夫人(右)=16日午後8時10分ごろ、静岡市葵区

 任期満了に伴う知事選は16日、投票が行われ、即日開票の結果、無所属で現職の川勝平太氏(64)が108万609票を獲得、無所属新人で元多摩大教授の広瀬一郎氏(57)=自民支持=と共産新人で党県委員会副委員長の島津幸広氏(56)に大差を付け、再選を果たした。県選管によると、川勝氏の得票数は知事選で過去最多。投票率は49・49%で、前回の61・06%を大きく下回った。県議会議員補欠選挙の投開票も同日、焼津市、浜松市中区、東区の3選挙区で行われた。

投票率49・49%前回大幅下回る
 1期4年の川勝県政の評価を争点に、政権党の自民が支持する新人が現職と全面対決する構図となった今回の知事選。特定の党派に依存しない「オールサイド」を掲げる川勝陣営に対し、自民は総力を挙げた組織戦を展開したが及ばなかった。
 自民は4月の名古屋市長選、5月のさいたま市長選などに続く敗北となった。
 前回選で民主などの推薦を受けた川勝氏は「県民の県民による県民のための県政」と訴え、党派色の濃い他の2候補との差別化を図った。民主は勝手連の中核を担いながらも、国政での支持率低迷を考慮し、後方に控えた。出口調査では自民を含め各党の支持層に満遍なく食い込んだ。県内有力経済人の支援表明も支持拡大を後押しした。
 川勝氏は16日、記者団に対し、中部電力浜岡原発(御前崎市)再稼働問題について安全性の検証を最優先する従来方針を強調。その上で「最終的な主権者は住民だ」と述べ、再稼働の是非をめぐる県民投票実施の必要性を説いた。
 広瀬氏は政権党の自民が支持する候補としての立場を前面に打ち出し、選挙戦を展開した。県内の衆院8選挙区ごとに選対を設け、国会議員、県議、市町議が実働部隊を務めた。知事と県議会の自民会派が対立する「ねじれ」の解消を主張したが、足元の自民支持層を固めきれなかった。県農政対策協議会、県医師連盟など300以上の団体の推薦を受け組織票の獲得を進め、党幹部や閣僚も相次いで応援に駆け付けたが、届かなかった。
 島津氏は「中部電力浜岡原発は再稼働しないまま廃炉」などを掲げ、争点化を狙ったが、及ばなかった。

【知事選開票結果】
当1,080,609 川勝平太 無現(2)
   345,617 広瀬一郎 無新 
    61,980 島津幸広 共新 

川勝平太知事略歴
 かわかつ・へいた 1948年8月16日生まれ。京都府出身。早大政経学部卒、英オックスフォード大大学院博士号取得。早大教授や国際日本文化研究センター教授、静岡文化芸術大学長などを歴任。2009年の知事選に民主党などの推薦を受けて出馬し、自民党と公明党が推薦した元参院議員など3氏を破って初当選した。静岡市葵区安東。64歳。

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