選挙:知事選 自民党本部、広瀬氏「推薦」見送り「支持」 陣営関係者、歓迎と戸惑いの声 /静岡
毎日新聞 2013年05月28日 地方版
来月16日の知事選に出馬を表明している自民党県連推薦の広瀬一郎氏(57)について、同党本部は27日、県連が要請していた党推薦を見送り、支援の程度が弱い「支持」にとどめると決めた。本部の支援方針が出たことで県連は歓迎ムードだが、陣営関係者からは「党本部はシビアだ」とため息交じりの声も聞かれた。
広瀬氏は今月7日に党本部の推薦を求め上申。半月以上判断が示されず、県連幹部や支援者らが連日のように石破茂幹事長や河村建夫選対委員長を訪ねる事態となっていた。
石破幹事長は24日、面談した塩谷立県連会長や広瀬氏に対し、25、26日に行う世論調査で広瀬氏がどれだけ浸透しているか見極め、推薦できるか判断すると伝えたとされる。
党本部は県内経済界の一部が現職の川勝平太氏(64)の続投を支持していることや世論調査の結果を踏まえて慎重に判断。参院選への影響を考慮し、推薦は避けたとみられる。
県連の中沢公彦政調会長は「ようやく支持をいただけた。本部から弁士が入ることも予想される。心強い武器が入った」と喜び今後の中央の支援に期待を寄せた。
一方、広瀬氏の支援者の一人は「それだけ厳しいと判断されたということか」と選挙戦への懸念を口にした。支援態勢としては「格落ち」となり、あるベテラン県議は「常識的には推薦しか考えられないと思っていたが、やむを得ない」と戸惑いの表情を浮かべた。【樋口淳也】