知事選(五月三十日告示、六月十六日投開票)に自民党県連の支援を受けての出馬を表明した広瀬一郎多摩大教授(57)=三島市出身=は十七日、大学に退職届を出した。中日新聞の取材に「知事選に出るため退路を断った」と述べた。
広瀬氏によると、この日は最終講義に臨み、「静岡県の課題解決」をテーマにした。スポーツマンシップを通じた人材育成や防災教育、メタンハイドレートなどの新エネルギー活用による新産業集積の必要性などを挙げたという。
党県連幹部によると、広瀬氏は近く、実家のある焼津市に住民票を移す。五月中旬には静岡市内に拠点となる事務所を開設する。
この幹部は、川勝平太知事(64)に再選出馬を要請した県内財界トップの有志十六人のうち、一部が広瀬氏を支持するか、川勝知事を支援しない意向を伝えてきたと説明。「自民が広瀬氏擁立を正式に決め、考えを変えたようだ」と話した。
川勝知事は二十二日の定例会見で正式に出馬表明する見通し。共産党は四月中の候補者擁立を目指している。
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