南海トラフ:巨大地震 備蓄は1週間分以上
毎日新聞 2013年05月28日 18時44分(最終更新 05月28日 20時20分)
国の中央防災会議の作業部会「南海トラフ巨大地震対策検討ワーキンググループ」(WG)は28日、具体的な地震・津波対策などをまとめた最終報告を公表した。今回の報告では、災害時の備蓄として、1週間分以上が必要とされた。どれくらいの量なのだろうか。
東急ハンズ梅田店(大阪市北区)の防災グッズコーナーで、大人1人1週間分の商品を並べてもらった。食料や飲料水、電池や携帯電話の充電器……。畳半畳ほどがいっぱいになった。重さは24〜25キロにも。担当の渡辺高広さん(39)によると、水は調理用を含めて1人1日3リットル、1週間で21リットル。主食の米やパンなどは「飽きないようにいろいろな味を用意した方がいい。保存食は全体的に味付けが濃いので、高齢者のいる家庭では粉末のスープやみそ汁があった方が食べやすい」と話す。
忘れてはいけないのが非常用トイレだ。断水を考えると1週間で約20回分は必要。手回しで充電できる携帯電話の充電器を兼ねた懐中電灯、火や電気を使わない湯沸かし器などもあれば便利だ。
「押し入れの奥にしまい込み、非常時に取り出せないのでは意味がない」と渡辺さん。取り出しやすい玄関近くなどに備蓄し、家族全員が場所を把握する必要があると指摘した。【斎藤広子】