787:全日空、国内の営業運航を再開 臨時便で
毎日新聞 2013年05月26日 20時53分(最終更新 05月26日 21時27分)
バッテリーの発煙トラブルで1月から運航を停止していたボーイング787が26日、全日空の臨時便で国内の営業運航を再開した。この日は札幌(新千歳)−羽田間で2便を運航。同社は月内にあと3便の臨時便の運航を予定、6月1日には全日空と日本航空の定期便の運航が再開される。
改良されたバッテリーシステムを搭載した最初の臨時便は乗客・乗員計227人を乗せて午後5時15分に新千歳空港を出発、同6時35分に定刻通り羽田空港に到着した。
787を巡っては1月7日、米ボストン空港で日航機の補助バッテリーから出火するトラブルが発生。同16日には飛行中の全日空機のメインバッテリーから発煙し、高松空港に緊急着陸したため、全世界で運航が停止された。原因は解明されていないが、米ボーイング社は想定される約80項目の原因すべてについて改善策を施した。【松谷譲二】
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最初の臨時便に親子で搭乗した川崎市の会社員、富永健仁さん(49)は「臨時便の運航を知りすぐ予約した。不安もなく、快適に乗ることができた」。息子の小学5年、三都樹(みづき)君(10)は「またトラブルが起きないか少し心配だったけど、やっぱり787は大好きなのでまた乗れるようになってうれしい」と笑顔を見せた。東京都新宿区の会社員、秋庭孝之さん(34)は「機内は広くて心地よかった。機長らから今回のトラブルに対する謝罪のアナウンスも流れていた」と語った。
臨時便に搭乗していた伊藤博行副社長は羽田空港に到着後、報道陣に「安心して乗ってもらえるように、安全運航を一便一便積み上げていきたい」と話した。【斎川瞳】