こころの医療センター 三重県立看護大と協定
精神疾患看護を強化
精神科病院の「三重県立こころの医療センター」(津市)と県立看護大(同)が、看護学生らの臨床研修や病院の研究活動で協力し合うことを決め、22日に協定を結んだ。近年多様化している精神疾患の治療やリハビリに強い看護師を“即戦力”として養成する狙いがある。
センターによると、精神疾患の患者は、従来多かった入院リハビリに比べて通院治療が増え、病状は統合失調症中心から、うつ病を中心に多様化。全国的な傾向と等しく、うつ病での外来患者数も増加。10年前に1日平均180人だったのが、今では1.5倍近い1日260人の外来患者が診察を受けている。
多様化するニーズに対応しようと両者は今後、学生や教員が病院で臨床研修を受ける機会を増やし、学生のうちから専門的な知識を身に付けられるようにする。看護大が所蔵する文献を看護師が借りやすくし、若手看護師のスキルアップにつなげる。
センターには県立看護大を卒業した看護師が毎年数名配属され、もともと両者のつながりは深い。センターの原田雅典院長は「精神科の臨床能力と見識が高い看護師が県民から求められている」と専門看護師の育成に期待。県立看護大の村本淳子学長は「がんや糖尿病などの4大疾患に精神疾患が加わり、社会から注目されている。大学でさらに力を入れ、時代のニーズに合った教育をしたい」と話している。(南拡大朗)
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