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事件
【辛坊さん遭難会見詳報】声を詰まらせ感謝繰り返す
--今の気持ちとして再チャレンジというのは考えているか
「これだけたくさんの人に迷惑をかけて、口が裂けてももう一回やりたいとはいえないでしょ。いや言えません。もし今度やるとするならば、誰にも連絡せずに全部自己責任、何があっても自分たちで責任を取るという覚悟で、船を出すことはないとはいえない。でも、これだけの方に迷惑をかけるということがわかっていながら、もう一回やるとはいえません。ひろさんはどうですか」
岩本さん「同じです」
--ライフラフトで2人はどういう過ごし方をした
「基本的にずぶぬれで乗ったので、体がどんどん冷えていくのが分かった。もしかして今日中に救助されないと低体温症で危ないと思ったので、『今までこんなに近づいたことはないよね』という距離で体を寄せ合って取りあえず体温を維持した。ただ、幸いなことに私たちが漂流しているのは皆さん知っていたし、どこで漂流しているのかも、おおよそ分かっていたので、『必ず救助されるだろう』という安心感があった」
岩本さん「互いに励まし合った。皆さんも頑張っているのに『低体温症なんかで死なないように』と互いに体を寄せ合って時間を過ごした。ライフラフトの中に水が入ってきたのでそれをくみ出して。水に浸かっているのと水がないのとでは全然違う。体温を分け合いながら過ごしていた」
辛坊さん「ライフラフトの中でも言い合ったのですが、私たちは非常に恵まれた漂流者だっというのは間違いないだろうと思う。そこで漂流しているのも誰にも分からない状況の中で、どこにいるのか、いつ発見されるのか、漂流していることすら知ってもらえていない漂流者もいるだろう。私たちはとても幸運だったと思う、そういう意味で。まず使わないだろうと思っていた非常用の持ち出し袋というのが防水袋に入っていて、その中に衛星携帯電話とGPS、現在地が分かるものがあって、それをライフラフトに運ぶことができたので、ライフラフトの中から状況が分かったので精神的にはだいぶ楽だった。なのでライフラフトの中で、そんなに体がどんどん冷えていくこと以外で危機感はなかった」
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