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NHK 2人が勤務中、1年間に522人が株取引

2008年01月22日18時25分

 NHKの記者ら3人によるインサイダー取引疑惑で、NHKは22日、報道情報端末で放送前のニュースを見ることができる職員5470人に対する緊急の聞き取り調査結果を発表した。2人が勤務時間中の株取引をしたことを認めた一方で、インサイダー取引を認めた職員はいなかった。また、この1年間に家族名義を含めて522人が株取引をしていたことも明らかにした。NHKはさらに、残る職員と端末にアクセスできる契約スタッフ計約8200人について、調査を進める予定だ。

 調査は本部の部局長や各地の放送局長らが、面接や電話を通じて職員から聞き取った。(1)株を保有しているか(2)この1年間で株取引をしたか(3)勤務時間中に取引をしたか(4)職務上知り得た情報をもとに取引をしたか(5)(インサイダー疑惑の対象となった)カッパ・クリエイト、ゼンショー株を保有したり、売買したりしているか――について聞いた。21日までの回答率は約99.5%。

 発表によると、回答者のうち株を保有しているのは808人で、この1年間に家族名義を含めて取引をしたのは522人だった。

 カッパ・クリエイト株とゼンショー株については、それぞれ7人、6人が保有したり、売買したりしていた。そのうち2人は報道担当職員だった。しかし、いずれも株主優待を目的としていたといい、インサイダー取引があったとされる07年3月8日に取引をしたケースはなかったという。

 NHKによると、勤務時間中に株取引をしていたのは、元記者で地方放送局の庶務担当副部長と、別の地方放送局の編成職員。いずれも複数回取引をしたことがあるという。

 NHKは「就業規則の職務専念義務違反にあたり、厳正に対処したい」としている。

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