くぼみつお
CV:役名表示なし（ゲーム版） / 高橋剛（テレビアニメ版）
公式
他校の男子生徒。
学年は不明。
物語序盤、いきなり校門で
天城雪子に告白するもあっさり振られて去っていった。
このときは「
天城越え」の印象をプレイヤーに植えつけるためだけに用意された人物かと思われたが、
諸岡金四郎が殺害された直後に
マヨナカテレビに映ったこと、そして警察からも連続誘拐殺人事件の容疑者として追われていることから、同じく事件を追う
自称特別捜査隊とも関わりを持つことになる。
黒目がちで肌は薄ら白く、髪はぼさぼさという、一言で言うなら「引きこもり」といって思いつくネガティブイメージを片っ端からつぎ込んで作り上げたような人物。
りせ曰く「一人で喋っちゃう系のアレな人」。
その印象通り、言動内容は自分語りが主で口調はどこかキレ気味(実際にキレているわけではない、という部分が肝)、かつ一方的。
他人の存在はどうでもいいが自分の存在はちゃんと認めて欲しいらしく、口では大きなことを吹いて回ってはいるがその実、取り立てて何かが出来るわけではない、典型的な「言うだけ番長」。
一方で、心の奥底には底なしの無力感を抱えており、「世間の注目を浴びる」「目立つ」ことで手っ取り早く自らの無力･無能を否定しようとしていた。(「天城越え」に挑んだのも、その一環だと思われる)
結果、彼は自ら連続誘拐殺人事件の犯人を名乗るが、実質彼が手をかけているのは個人的に恨みのあったモロキンこと
諸岡金四郎のみであり、それ以前に殺害された
山野真由美･
小西早紀と面識があったわけではない。
手口の粗雑さや動機の短絡さなどから鑑みても、その存在は「お粗末な模倣犯」の域を出ていない。
今は他校に在籍しているがかつては
八十神高等学校に在籍しており、その頃にモロキンと衝突して、最終的には八十神高校から退学している。
モロキンを殺した後、警察に出頭するが、その展開を由としない真犯人の
足立透によってテレビの中の世界に落とされ、自らの心が作り上げた迷宮「
ボイドクエスト」の最奥部にて
影と対峙し、影を暴走させてしまうが、駆けつけた
自称特別捜査隊によって退けられる。
しかし、最後まで虚栄を張り続け、「何も無い」「カラッポな存在である」という自分の弱さを認めることが出来なかった彼は、影からも見限られてしまう。
その後、現実の世界に引き戻された彼は警察に連行されていった。
「影との対峙」の中で
ペルソナ能力という特別な力を得る機会が与えられていたにもかかわらず、目先のちっぽけなプライドを守ることを優先したがために何も得ることなく堕ちていった彼は、本作中でも最も哀れで愚かな人物と言える。