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【サッカー】

「縦」と「急」の新戦術 進化するなでしこ

2013年6月23日 紙面から

欧州遠征への出発前、取材に応じるサッカー女子日本代表の佐々木則夫監督=成田空港で

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 サッカー女子のなでしこジャパンは22日、欧州遠征に向け、成田空港を出発した。26日にイングランド代表(バートンアポントレント)と、29日にはドイツ代表(ミュンヘン)と親善試合で対戦する。遠征中の3日間、最新鋭の設備が整うイングランドの国立フットボールセンターで練習し、「縦」と「急」をキーワードとした新戦術の熟成に励む。

 欧州遠征へと出発する前、佐々木監督のほおが緩んだ。「最新鋭の設備を見られるのはうれしいね」。23、24、27日と3日間使用するイングランドの国立フットボールセンター「セントジョージズパーク」について口を開いた時だった。

 イングランドサッカー協会が1億500万ポンド(約160億円)を投資し、昨秋にオープン。約1・3平方キロメートルの広大な土地に11面のピッチを完備し、GK専用のトレーニング場、最新のマシンと医療設備が導入されている。なでしこが進化するには、最高の環境だ。

 世界の女子サッカーは、なでしこが発信したポゼッションスタイルに染まった。そこで、指揮官はひと味加える実験を試みている。「(20日のニュージーランド戦)縦とショートカウンターを意識させた」。「遅」のボール支配と連係攻撃に加え、「縦」と「急」による鋭利なやりを兼ね備えようとしている。

 新戦術の練度を高める−。左脚のけがで離脱した澤に代わって最年長となった安藤も「(ロンドン)五輪以上のなでしこを見せたい」と語った。世界をけん引するため、サッカー発祥の地の最新鋭設備をフル活用し、バージョンアップする。 (占部哲也)

 

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