中村秀克さんは政府の「主権回復の日」式典への抗議大会で「集団自決」について語った=4月28日、沖縄県宜野湾市、池田良撮影 |
【斎藤徹】太平洋戦争末期の沖縄戦で、米軍が最初に上陸した慶良間(けらま)諸島では、国家への忠誠心をすり込まれた住民が家族同士で殺し合う「集団自決」が起きた。住民たちは「よりよい日本人」をめざす道に追い込まれていた。沖縄は23日、沖縄戦の犠牲者を悼む「慰霊の日」を迎える。
■「天皇陛下、万歳」うめき声と絶叫
さびた鉄のような血のにおいが充満した雑木林。死体が折り重なっている。そこにひとり取り残され、殺されるのを待っている。渡嘉敷島(とかしきじま)に住む小嶺正雄さん(83)は、今もこんな悪夢にうなされる。
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朝日新聞社会部