中国の輸出業が苦しい状況に、円安の影響で利益霧散―中国
Record China 6月21日(金)17時50分配信
2013年6月20日、第一財経日報によると、日本円の為替変動が影響し、中国の輸出企業が苦しい状況に置かれている。
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19日、広東省東莞市で行われた「2013中国加工貿易産品博覧会」において、ある会社の社長は「利益を上げても、円安が進むたびに利益がなくなる」と不満をあらわにして話した。台湾資本のこの会社は扇風機を生産して1970年代から日本に輸出しているが、日本向けの輸出は年70万台と安定しているにもかかわらず、為替の変動で利益の多くが食いつぶされてしまうという。
そのため契約に円高になった場合には中国側の利益とし、円安になった場合には中国側に顧客が補填(ほてん)することを明記したとし、「こうでもしなければ安心してビジネスができない」と話した。しかしこうした要求は信頼関係を築いてからでなければできず、取引を始めたばかりの段階では相手を警戒させてしまうだけだと注意する。
中国人民銀行(中央銀行)は19日、人民元対日本円レートの基準値を100日本円に対し人民元6.4470元とすることを発表。安倍晋三首相が政権を奪取した2012年末の時点では7.3742元と高い水準にあった。中国税関総署の統計によると、2013年1〜5月の輸出成長は13.5%だったが、5月には輸出が伸び悩み、わずか1%の成長となった。中国商務部が企業1000社を調べたところ、7割を超える企業が現在の元高を輸出に影響する主要原因だと回答した。
元高の企業に対する具体的な影響から見ると、83.7%の企業が輸出から得られる利益が減少しており、50.7%の企業で受注が減少。38.1%の企業は短期的な受注しか受けず、長期的な受注は受けないなどの対策をしており、21.2%の企業は受注を断ったり契約を破棄せざるを得なくなったりしているという。(翻訳・編集/岡田)
最終更新:6月21日(金)17時50分