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ISO22000認証取得事例

2009年11月 ISO22000取得
株式会社EM研究機構 様 (沖縄県中頭郡) 

2009年2月からアイムスがISO22000認証取得支援をさせていただいた『株式会社EM研究機構』様より、ご感想をいただきました。


ISO22000取得の動機について

食品としてお客様に提供していく上で、製品の「安全性」は最も重要であると感じています。
その中で自社の製品の「安全性」への取り組みを、具体的・客観的な方法で構築し、外部監査機関の指摘を受けながらシステム化したいということが ISO22000を取得しようと思った動機です。


構築のメリットについて

1)お客様に安心して製品をご利用いただけるシステムを構築することで、自信と確信を持ってを供給できるようになった

ISO22000を構築するまでは、客観的にみて当社のシステムが食品安全に対して運用できているのかが不明であったが、構築を通じてそれらに対する具体的アプローチが明確になったと思います。

また、どうやって妥当性を評価し、安全性を担保していくかを組織的に取り組むシステムが確立したことは大きな強みになったのではないかと思います。

2)従業員が「ダメなものはダメだ」と判断できるようになった

以前は問題が起こっても「たぶん大丈夫だろう」とか「最終製品の検査に合格すれば問題ない」と安易な予想で判断することが多かったと思いますが、システムの構築を通じて「安全である手順が実行されていない、証拠がない、証明する手段がない」ということは「危険」であるという認識に変わってきたと感じています。

また、明確な判断基準を整理することで、意思決定が早くなりました。そして、組織やそれを運用する従業員が「安全性が重要である」と認識・周知することができました。

3)問題点の改善頻度が増え、改善の精度も上がった

システムを構築する前は問題が発生しても、問題の対応や改善を先延ばしにすることが多かったと思います。

現在では検証活動や活動の評価、分析などを通して「どんな問題が発生しているのか」、「何が悪い(原因)のか」、「どう改善すれば良いか」を考える機会を持つことによって、明らかに改善の頻度やスピード、精度が上がっています。

改善の積み重ねが各要員の自信や力量の向上、仕事の重要性の理解にも役立っており、非常に良い教育訓練のシステムであると感じています。


今後、目指している取り組みについて

1)検証計画の精度を上げる

ISOでは様々な形でシステムの見直しを行いますが、検証活動の評価、検証結果の分析は比較的短中期的な見直しになるのではないかと思います。

システムを構築してまだ日は浅いですが、日々発生する問題に対応するためにはこれらの活動が非常に重要だと感じています。

これらの活動で得られる情報の価値は、実際に実施する検証活動の精度で決まると思いますので、規格の意図するところをしっかりと考え、より具体的で有益な情報を得るべく検証計画の精度を上げていきたいと考えています。

2)効果的なコミュニケーション方法の確立

食品安全に関わるあらゆる情報は必ず内外のコミュニケーションを通して入ってきます。実際にコミュニケーションの不具合による問題が比較的多く発生しているため、現状にあった無理のない形で、少しでも多くの食品安全情報をしっかりと伝達できる方法を確立したいと考えています。

3)前提条件プログラムの充実

現在発生している問題の多くは前提条件プログラムで対応できると思います。
システムを構築した時点では「このPRPで対応できる」と判断したものでも、実施方法や頻度が妥当でなかったり、これまでは発生していなかった問題への対応として新たなPRPが必要になったりとHACCPの土台であるPRPの充実は重要と思います。検証活動を通してPRPの有効性、妥当性を考えながら、PRPを充実させていきたいです。


アイムスのコンティングを受けた感想

取得を目指すにあたり数社のコンサルタントの説明を受けたがアイムス以外のコンサルは過去の実績やISO22000の特徴の説明で終わっていました。

三村先生だけは「ISOとは自分たちの取り組みの正当性を客観的に評価し、打ち出していくためのものである」という「ISOが本当に意図するところ」を一番最初に説明してくれました。ISOのことを本当に理解した上で「ISOを取得させる」のではなく「ISOを通じて組織として強くなってほしい」という思いを感じたことがアイムスにコンサルを依頼しようと思った理由です。

実際にコンサルを受けた感想として「組織の考え方、やり方(組織の自主性)」を大事にしたコンサルテーションだったと思います。おそらくもっと効率的で有効な既存のやり方があったかと思いますが、それを押しつけるこはせず、あくまでも「この組織はどうシステムを構築していくか」という視点で指導していただいたと思います。このことで「システムを構築するのは自分たち自身なんだ」という意識を強く持つことができたと思います。

(株式会社EM研究機構 製造部 N様)


EM研究機構様の構築支援に携わる中で、「会社をよくしたい」「お客様を大切にしたい」という姿勢が、非常に強く伝わってきました。その前向きな姿勢を、いかにシステムの中に取組んでいくかが、コンサルタントとしての最大の仕事だったと思います。

企業様とコンサルタントが、『食の安全』という同じ目標に向かって、互いに切磋琢磨しあいながらひとつのシステムを作り上げることができたことを嬉しく思っています。

(アイムス 代表コンサルタント 三村)