20000205

労働党新年旗開き

広範な人びとが参加、各地で盛大に


 党近畿地方委員会、東海地方委員会の各新年旗開きが一月二十三日、大阪市内と名古屋市内で開催された。また、九州地方委員会の旗開きも三十日、福岡市内で開かれた。党中央委員会旗開きに続き、各地の旗開きにも多くの来賓が参加し、団結と共同の闘いを確認するものとなった。各地の旗開きのもようを紹介する。


近畿 沖縄 佐久川・県民会議共同代表が特別報告

 党近畿地方委員会主催の「二〇〇〇年新年旗開き」が一月二十三日、大阪市内キャッスルホテル錦城閣において盛大に開催された。
 第一部では、主催者を代表して吉沢章司・大阪府委員会委員長があいさつを述べた後、中央委員会を代表して中村寛三同志が、党としての情勢認識、今年の闘いについて約一時間にわたり講演を行った。
 中村同志は、「二十世紀の総括にかんして、敵の側からは革命事業を汚く描く論調が宣伝されているが、これを許せば労働者は闘う根拠をなくしてしまう」として、社会主義革命が成立した根拠や、民族解放闘争に果たした役割などその積極面を述べた。
 また九〇年代の政治再編に関して、二大政党制の実現に向けた敵の策略を正しく認識する必要があること。そして沖縄問題、労働運動の活性化、青年学生運動の前進に向けた、今年の党の闘いについて訴えた。
 その後、沖縄からかけつけた「基地の県内移設に反対する県民会議」共同代表の佐久川政一・沖縄大学教授が、「県内移転に関して稲嶺知事は十五年間の限定使用を公約したが、日米間の交渉では少しも進展していない。それどころか、米国防省では二百年の使用に耐える建設構想が浮上している。県民による基地建設の容認はかつてなかったことだ。受け入れを表明した名護市長のリコール運動など、断固闘っていく」と、力強いアピールを行った。
 また各界を代表して、植田むねのり・社民党奈良県連合副代表、田中誠太・大阪府議会議員、角替豊・京都府議会議員、川村賢市・全日本建設運輸連帯労働組合近畿地本副委員長、金政義・在日本朝鮮人総聯合会大阪府本部国際部長から連帯のあいさつを受けた。
 第二部では、ホルモン屋台「とっぴんしゃん」店主の森本忠紀氏による沖縄民謡の演奏に続き、なごやかな懇談が続く中、屋良朝光・大阪此花沖縄県人会会長、金城良明・「平和な島を」関西沖縄の会代表世話人、長崎由美子・社民党大阪府連合副代表、浅田義信・自主・平和・民主のための広範な国民連合大阪代表世話人など、各界からの来賓のあいさつが行われた。
 最後に由良隆・京都府委員会委員長が閉会のあいさつを述べた後、団結ガンバローを全体で唱和した。


共同の闘いを呼びかける
東海 石川元平・前沖教組委員長が報告


 党東海地方委員会主催の新年旗開きが一月二十三日、名古屋市内の「NTT松原苑」にて開催された。
 冒頭、東海地方委員会を代表して長岡親生・愛知県委員長があいさつし、当面して重視している政治課題について「一つは、沖縄の基地強化に反対し、県民運動に連帯する。二つめに、一方的なリストラに反対し大企業の社会的責任を追及する世論をつくる。労働運動の再構築について労働組合や現場労働者とともに考え行動する。三つめに、県政問題。財政危機をもたらした県当局のこれまでの財政政策をただすとともに、安易な給与カット、福祉医療補助金などの大幅カットに反対し、ビッグプロジェクトの抜本的な見直しを求める。万博にかんしては、環境保護の内外の世論もあり、財政負担にも耐えられない。この際、中止、返上を求める。今後は進むべき道を党として政策を提示しながら、当面する課題で可能な限り連携を広げて取り組みたい」と提起した。
 中央委員会を代表した秋山秀男同志の新春講演では、二十世紀を資本主義の市場争奪を前提とした戦争と革命の時代と規定し、資本主義の危機のもとで革命を攻撃するイデオロギーとの闘争重視を訴えた。さらに、国民の信頼を失った自民党が、連立での政治策略で政権を維持していると暴露。自自公政権の弱さを指摘し、自民党と取り引きする中間政党を批判しながら国民運動を発展させ、総選挙などの当面する闘いで共同することを呼びかけた。
 次いで、石川元平・前沖縄教職員組合委員長が沖縄からの特別報告を行った。氏は「よい正月ですねと言いたいところだが、沖縄ではそう申し上げられない状況であることを残念に思う」と話し始め、沖縄・基地問題と闘いの経過、今回の普天間基地の県内移設問題をめぐる県内の状況、日本政府の弱腰外交に対する批判を述べた。そして「沖縄問題は日本の問題である」として、沖縄に連帯する全国の闘いを呼びかけた。
 二部では、杉山千佐子・全国戦災傷害者連絡会会長の乾杯の音頭で、なごやかな懇親パーティーが始まった。来賓の近藤昭一・衆議院議員、木村睦路・日朝国交正常化推進県民会議事務局長、大松沢光敏・前県会議員、北岡ゆみ子・海上の森自然観察会、李正富・在日本朝鮮人総聯合会愛知県本部副委員長、寺尾光身・広範な国民連合愛知代表世話人、片岡博・広範な国民連合三重世話人、東郷町の山口笑鬼氏、永野浩二・労働青年団委員長が連帯のあいさつを行った。
 また、トヨタの自動車工場に働く同志は「日産のリストラ計画が出されて以降、明日はわが身と、労働者の不安は募っている。こういう時期に、労働者を励まし、影響力のある労働運動を再構築することは党の重要な課題だ」と訴えた。最近刊行された藤沢孝雄さんの本「三池闘争と私」を紹介し、「この闘いの教訓を、これからの運動に生かしたい」と発言した。
 板倉重永・三重県委員長の閉会あいさつのあと、自動車関連の現場で働く労働者たちが前に立ち並び、皆で力を込めて「がんばろう」を斉唱した。


九州 山内徳信・前沖縄県出納長が訴え

 党九州地方委員会の新年旗開きが一月三十日、福岡国際ホールで開かれた。旗開きには、各界の人びと、党員、支持者らが参加し、二〇〇〇年の幕開けにふさわしく、団結を固めあった。
 また、一昨年来、党が失業者問題を取り組む中で相談を受けた失業者の人びとも参加した。
 旗開きの第一部では、九州地方委員会を代表して藤井準二・長崎県委員長が開会のあいさつをおこなった。
 続いて、中央委員会を代表して山本正治同志が新春講演を行った。
 山本同志は、二〇〇〇年代の新しい時代の始まりにあたって、二十世紀がどういう時代だったかを振り返り、革命を敵視し醜く描く、支配層の最近の反動的な見解、イデオロギー攻撃と闘う必要性をまず強調した。
 そして、時限爆弾を抱えた最近の資本主義世界の危機の深まりの中で、新しい変革の時代の到来を指摘した。
 さらに最近の情勢、政局などに関連して、党中央旗開きや新年の議長あいさつなどで述べられた党の基本的な姿勢や考え方をあらためて紹介し、共同の努力を強めることなどを強調した。
 読谷村長として長く反基地闘争を闘ってきた前沖縄県出納長の山内徳信氏が特別報告を行い、村長時代からの基地反対運動の経過を振り返りながら、普天間基地の県内移設に反対する世論を盛り上げることの重要性を訴えた。

自治労・西鉄労組・JAなども連帯発言

 また来賓として出席した福岡県農協中央会の松永元裕・農政広報部長が、世界貿易機関(WTO)交渉の開始をひかえて、国内農業、県内農業を守るため広く連携し、手をたずさえて世論をつくっていくことを訴えた。
 第二部の懇親パーティーは、労働運動の先輩である播磨昭吉氏の音頭による乾杯で始まった。なごやかな歓談のなかで、各界からの連帯のあいさつが続いた。
 最初に、社会民主党福岡県連合代表代行の渡辺四郎氏があいさつに立ち、連携して闘ってゆくことを表明した。
 大隈鉄二・中央委員会議長もかけつけ、来賓、党員、支持者に感謝し、今年も元気よく闘っていくと述べた。
 麻生渡・福岡県知事をはじめ各界から多数寄せられた祝電・メッセージの紹介に続いて、前海満広・民主・リベラル福岡県労組会議事務局次長、中村真澄・自治労福岡県本部副委員長、笹川範男・西鉄労働組合中央書記長の各氏からそれぞれの立場からの共闘と連帯のあいさつが述べられた。
 続いて、高野玄太・佐賀県日中友好協会副理事長が、三池闘争をともに闘った藤沢孝雄さんの「三池闘争と私」の書籍を紹介した。
 また、長崎中央タクシー労組で解雇撤回闘争を闘っている植松、小森両氏が闘いの経過を報告し、粘り強く闘いぬくための連帯を訴えた。また、子どもたちによるダンスのアトラクションが会場を和ませた。
 ぬま健司・古賀市議、柿野義直・前勝山町議が今年の抱負を語り、本年四月の行橋市議選挙へ向けてがんばっている中村美幸予定候補が決意を述べた。
 さらに、日産自動車工場で働く同志は、大合理化・リストラの中で粘り強く活動し、党をつくりあげていく決意を述べた。また労働青年団の学生代表も、アジアとの友好、沖縄の闘いとの連帯などを青年学生の間に広げていく決意を訴えた。
 第二部の最後に、上村和男・福岡県委員長が、「団結して闘おう。県民の期待に応えるためにも強大な党をつくろう」ととしめくくり、団結ガンバローを三唱、インターナショナルを参加者全員で合唱した。
 なお、旗開きには、楢崎欣弥・民主党福岡県第四区総支部長、岡村正義・小郡市日中友好協会理事長、JA青年部、自治体関係者など多数が参加した。


旗開きに寄せられた祝電・メッセージ(敬称略・順不同)

【近畿】
辻元清美(衆議院議員)
中川ともこ(衆議院議員)
藤村修(衆議院議員)
井上一成(衆議院議員)
冨田健治(大阪府議会議員)
上の和明(大阪府議会議員)
柴谷光謹(八尾市長)
おくの正美(大阪市議会議員)
辻洋二(大阪市議会議員)
戸田ひさよし(門真市議会議員)
古賀滋(社民党大阪府連合市民運動委員長)
全日本港湾労働組合関西地方本部
松岡徹(部落解放同盟大阪府連合会執行委員長)
三浦是久(大阪府電機商業組合前理事長)

【東海】
大脇雅子(社民党愛知県連合代表・参議院議員)
石田芳弘(犬山市長)
中野勝之(豊川市長)
都築龍治(豊明市長)
中村ともみ(愛知県議会議員)
原くによし(愛知県議会議員)
小林収(前愛知県会議員)
宮崎武雄(長良川河口堰の水を考える住民の会世話人)

【九州】
濱田健一(社民党政策審議会会長・衆議院議員)
岩中伸司(新社会党九州ブロック協議会議長・熊本県議会議員)
金清吉(在日本朝鮮人総聯合会福岡県本部常任委員会国際部長)
古賀一成(衆議院議員)
原田義昭(衆議院議員)
渡辺具能(衆議院議員)
三重野栄子(参議院議員)
細谷治通(前衆議院議員)
西原親(福岡県議会副議長)
新宮松比古(福岡県議会議員)
白石巍(福岡県議会議員)
入江種文(福岡県議会議員)
藤田陽三(福岡県議会議員)
井上幸春(福岡県議会議員)
重野正敏(福岡県議会議員)
松岡功(社民党福岡県連合規律委員長・第八区代表)
社会民主党福岡市議団
津留雅昭(戦争への道を許さない福岡県フォーラム代表・弁護士)
部落解放同盟福岡県連合会
麻生渡(福岡県知事)
山崎広太郎(福岡市長)
江藤貞元(飯塚市長)
滝井義高(田川市長)
小宮徹(柳川市長)
野田国義(八女市長)
福永邦男(大川市長)
柏木武美(行橋市長)
藤田満州雄(中間市長)
田篭勝彦(小郡市長)
田中範隆(筑紫野市長)
井上澄和(春日市長)
後藤幹生(大野城市長)
瀧口凡夫(宗像市長)
春田整秀(前原市長)
後藤良助(那珂川町長)
神崎照(宇美町長)
南里辰巳(志免町長)
山本康太郎(小竹町長)
篠原彌榮(鞍手町長)
岩見智波(桂川町長)
石崎達也(稲築町長)
高倉円次(嘉穂町長)
永芳達夫(筑穂町長)
秀村長康(穂波町長)
矢野幸次郎(吉井町長)
横溝弥太郎(黒木町長)
高鍋具弥(広川町長)
宮本博文(香春町長)
小田幸男(川崎町長)
水永康雄(赤池町長)
白石博文(方城町長)
白石春夫(犀川町長)
梅本正(勝山町長)
有本重隆(築城町長)


党中央旗開き(補足
 一月十六日に行われた党中央旗開きには、深田肇・衆議院議員、広田貞治・幹事長はじめ社民党東京都連合の皆さん、大倉電気争議団などの方々が参加した。


Copyright(C) The Workers' Press 1996-2000