'13/6/22
アストラム延伸は軌道急勾配
広島市は、アストラムライン延伸計画の検討状況を21日の市議会定例会の一般質問で説明した。広域公園前駅(安佐南区)からの延伸構想ではJR西広島駅(西区)に延ばす西風新都線など3案とも途中に尾根などがあり、ポイントは軌道の勾配。向井隆一道路交通局長は車両メーカーに技術的な問い合わせをしていることを明らかにした。
広域公園前駅から延ばす先はJR西広島駅を軸に商工センター(西区)、五日市(佐伯区)が候補となっている。道路交通局によると、いずれも直線的なルートにすると勾配が急になり、蛇行すればその分だけ距離が延びて事業費は膨らむという。
向井局長は答弁で「急勾配を採用できるかは、ルート選定や事業費に大きな影響を及ぼす」と述べた。
道路交通局によると、現行のアストラムラインでは伴―長楽寺間(安佐南区)など2カ所の勾配4・5%(100メートル進むと4・5メートル上下する)が最もきつい。全国の新交通システムでは埼玉県内に5・9%の例がある。広島市は、これよりきつい勾配を上るパワーやブレーキ性能が可能か、車両メーカーの意見を聴いている。
向井局長は「できる限り早い時期に基本方針を決定したいが、安全性の面から慎重な検討が必要」と述べた。