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2013年6月22日(土) 東奥日報 ニュース



■ 和牛のうまみを瞬時に測定

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県が導入した、肉の脂肪に含まれるオレイン酸を瞬時に計測する食肉脂質測定装置
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 県は本年度、和牛のうまみ成分として知られるオレイン酸に着目し、高品質な県産牛の飼育技術確立に取り組む。野辺地町の県畜産研究所繁殖技術肉牛部が6月、脂肪交雑(サシ)に含まれるオレイン酸を瞬時に測定する機器を導入した。県産和牛からオレイン酸の含有量データを集めて飼育方法などを探り、生産マニュアルづくりに役立てる。

 和牛改良はこれまで、良質な肉をつくる能力が高い種雄牛づくりが中心で、サシの入り具合や枝肉の重量を重視してきた。近年は味の決め手となるうまみ成分にも注目が集まり、昨年、長崎県で開かれた全国和牛能力共進会(和牛オリンピック)では、うまみ成分の含有量が審査基準に採用された。

 和牛のうまみを左右するのは一価不飽和脂肪酸と呼ばれる栄養成分で、常温では液状になっている。オレイン酸はその一種。口の中で溶ける肉は不飽和脂肪酸が多く含まれ、外国産牛肉に比べて和牛はオレイン酸の含有量が高いという。

 同部の間山潤二研究管理監によると、オレイン酸の含有量は、血統だけでなく飼育環境によっても違うため「オレイン酸を多く含む肉を生産した農家の飼育方法が分かれば、能力の高い肉牛づくりの指針になる」と話す。

 県は本年度、和牛産肉能力向上対策事業に1千万円を計上。2013、14年度の2カ年で、うまみ成分を高める和牛飼育技術を確立し、飼育方法マニュアルを策定する。

 マニュアル策定には県産牛肉のデータを収集する必要があり、同部は今月、近赤外線を肉に当ててオレイン酸を特定し、含有量を瞬時に測定する食肉脂質測定装置を導入。22日に十和田市で開かれる「あおもり和牛産地枝肉市場」に初投入し、出展される約100頭のデータを集める。

 本年度は400〜500頭を目標にデータを収集し、オレイン酸含有量と飼育方法や血統別の傾向を調べる。間山管理監は「いずれ県産和牛のブランド力向上につなげたい」と話している。

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