私のしごと館無償譲渡法成立 京都府、年度内実現目指す
2010年に閉館した国所有の旧「私のしごと館」(京都府精華町、木津川市)を、府に無償譲渡できる法案が17日、参院本会議で可決、成立した。府はエネルギーやバイオの研究開発拠点として活用する方針で、本年度内の譲渡成立を目指す。
法案は改正総合特別区域法で、国際戦略総合特区内で国際競争力強化につながる場合、国有財産の無償譲渡が可能となり、しごと館が対象となる。
京都、大阪、兵庫の3府県と京都、大阪、神戸の3政令市が進める「関西イノベーション国際戦略総合特区」では、しごと館を研究開発拠点と位置付ける。府は京都大などと連携し、電気自動車の無線充電や省エネ・節水型の植物工場、文化財修復などの研究を検討している。
しごと館は全国でも珍しい職業体験施設として、厚生労働省管轄の独立行政法人だった雇用・能力開発機構(11年10月解散)が581億円を投じて03年に開館したが、赤字運営が続いて閉館。2度の入札で買い手が付かず、府が無償譲渡を申し出ていた。
【 2013年06月17日 22時14分 】