【武田修宏の直言】 日本は完敗したブラジル戦の教訓から、積極的に前線から攻守を仕掛けて、試合の主導権を握った。なかでもFW香川は本当に素晴らしかった。
前を向いてからのドリブルは効果的だったし、追加点となったボレーシュートはワールドクラス。ビッグクラブでやってきたことを証明するプレーだった。周りの選手を使うプレーも良かったし、気迫や意欲も充実。香川は大きな自信を得たのではないか。
ただ、試合に関しては勝利をつかみ損ね、「勝ち方」を知っているイタリアにうまく運ばれてしまった、というのが率直な印象。そこが強豪国との差ではないか。
2試合を振り返ると、計7失点はいただけないだろう。特に問題視したいのはDF内田篤人(25=シャルケ)のオウンゴールにつながったDF吉田麻也(24=サウサンプトン)の対応だ。1対1の場面で絶対的な強さを見せる一方、たまに緩慢なプレーを見せるのは、関係者なら誰もが知っていること。失点の多さは吉田一人の責任ではないが、来夏のW杯本番に向け気になるところだ。
またイタリア戦で3点を奪ったものの、PK、CKからのこぼれ球、FKからのセットプレーと日本らしいパス回しから奪った得点はなかった。攻撃は積極的で迫力はあったが、意外性のあるプレーは少なく、連係でDFラインを崩すような場面も少なかった。消化試合となるメキシコ戦で少しでも改善した姿を見せてくれるのか。ザッケローニ監督の手腕に注目したい。
☆武田修宏:たけだ のぶひろ=1967年5月10日生まれ。静岡県出身。幼少期から「天才少年」と呼ばれたストライカー。名門・清水東(静岡) から86年に読売クラブ(現東京Ⅴ)入り。ルーキーながら11得点を上げ、リーグⅤに貢献し、MVPにも選出された。Jリーグ発足後はV川崎や磐田、京 都、千葉などでプレー。00年には南米パラグアイのルケーニョに移籍。01年に東京Ⅴに復帰し、同シーズンで現役引退した。Jリーグ通算は94得点。JSL時代も含めれば152得点を挙げた。87年に日本代表に選出。93年アメリカW杯アジア最終予選でドーハの悲劇を経験した。http://takeda.at.webry.info/
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