平成18年5月8日紹介分
江戸時代の設計者 異能の武将・藤堂高虎
| すばらしき”みえ”(雑誌)
| 読みがたり三重のむかし話
- 紹介者(河口司書)からひと言
『江戸時代の設計者 異能の武将 藤堂高虎』
著者は三重大学の教授です。津藩主の藤堂高虎を、従来とは違った視点で研究し、評価する一冊です。藤堂高虎は動乱の世で複数の主に仕え、上手く立ち回ってその都度重要な役割を担ってきました。そのため小説等では「世渡り上手」のイメージで扱われることも多いようです。しかし実際に彼の業績を見てみると、地方自治についてしっかりとしたイメージを持ち、機能的なまちづくりを進めていたことがわかります。その築城やまちづくりの技術から、彼の判断力・実行力がうかがい知れます。
『すばらしきみえ 』
百五銀行広報室から発刊されている雑誌です。毎号テーマを変え、私たちの身近にある自然、民俗、地元での取組みなどが美しい写真とともに紹介されています。同じ三重県内とはいえ知らなかったことも多く、いつも小さな発見を与えてくれる雑誌です。
『読みがたり三重のむかし話』
三重県に伝わる昔話をそれぞれの地方の方言で収録しています。方言で語られることによってどのお話もより味わい深くなり、登場するキャラクターたちが親身なものに感じられます。また、県内でも地方によって独特の言い回しがあることに気づかされます。豊富に注釈がつけられ、方言の意味も知ることができます。たくさんのお話の中で、私のお気に入りは「チャックリガキ」。ぜひ子どもたちに読み聞かせてあげたい一冊です。
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