Updated: Tokyo  2013/06/22 08:30  |  New York  2013/06/21 19:30  |  London  2013/06/22 00:30
 

米国株:反発、前日の大幅安の反動で-なお強気相場との声も

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  6月21日(ブルームバーグ):米株式相場は反発。大幅安からの反動で買いが戻った。米連邦準備制度理事会(FRB)のバーナンキ議長が段階的な緩和策縮小を示唆したことで、S&P500種 株価指数は前日、2011年11月以降で最大の下げとなった。

S&P500種の業種別10指数では生活必需品や公益、ヘルスケア関連の指数の伸びが目立った。一方でテクノロジーや資源株の指数は下落した。大型株ではプロクター・アンド・ギャンブル(P&G)やコカ・コーラが高い。オラクルは大幅安。売上高が2四半期連続で市場予想を下回ったことが嫌気された。

S&P500種 株価指数は前日比0.3%高の1592.43。この日は上げ下げを繰り返す展開だった。ダウ工業株30種 平均は41.08ドル(0.3%)上げて14799.40ドル。米証券取引所全体の売買高は約107億株と、11年10月以来の高水準。個別株と指数の先物およびオプションの清算日が重なる「クアドルプルウィッチング」に当たったことが背景にある。ウィッチングの日は、ボラティリティ(変動性)も通常より高まる傾向がある。

ビリニー・アソシエーツのラズロー・ビリニー社長は前日までの下落について、「予期せぬニュースに反応した正常な調整に過ぎない」とした上で、「強気相場は続いていると私はなお考えている」と続けた。

S&P500種は前日2.5%下落。米金融当局が刺激策の段階的縮小を示唆したことに反応し、世界的に株価が下落した。量的緩和の縮小懸念を背景に、S&P500種は5月21日に付けた高値から4.6%下落している。

資産購入の縮小見通し

ブルームバーグがエコノミスト54人を対象に実施した調査では、9月の連邦公開市場委員会(FOMC)で資産購入を毎月650億ドルに縮小すると予想した回答者が全体の44%となり、今月4-5日時点での調査(27%)から増加した。

米セントルイス連銀のブラード総裁はこの日、金融当局が債券購入の縮小を示唆したことについて「タイミングが不適切」だとの見解を示した。

量的緩和(QE)縮小計画を「示す前に、景気が強まりつつありインフレ率が目標水準に戻る道筋にあることを示す目に見えた兆候を待つのが、慎重なアプローチというものだろう」とのコメントを同総裁は出した。

S&P500種の下げに備えたオプションのコストを示すシカゴ・オプション取引所(CBOE)のボラティリティ指数(VIX )は7.8%下落の18.90。前日は23%上昇し20.49と、終値ベースで昨年12月28日以来の高水準となっていた。

生活必需品や公益が高い

この日は生活必需品や公益、ヘルスケア関連の指数 が大きく上昇。P&Gは2.9%高の77.43ドル。ダウ平均で値上がり率トップとなった。コカ・コーラは1.6%高の39.76ドル。

一方でテクノロジー株は0.7%下落と、S&P500種の業種別10指数で最大の下げ。ヒューレット・パッカード(HP)は2.3%安の24.15ドル。

オラクルは9.3%安の30.14ドル。同社の発表によると、3-5月(第4四半期)決算では、一部項目を除いた1株利益は87セント、売上高は110億ドル(約1兆700億円)となった。ブルームバーグがまとめたデータによると、アナリストの予想平均は1株利益が87セント、売上高は111億ドルだった。

原題:U.S. Stocks Advance Following Biggest Drop Since November2011(抜粋)

記事に関する記者への問い合わせ先:ニューヨーク Inyoung Hwang ihwang7@bloomberg.net;香港 Inyoung Hwang ihwang4@bloomberg.net

記事についてのエディターへの問い合わせ先:Lynn Thomasson lthomasson@bloomberg.net

更新日時: 2013/06/22 06:41 JST

 
 
 
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