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スマトラ島の火災 人工降雨の試みも6月21日 21時51分
シンガポールなどに大気汚染をもたらしているインドネシアのスマトラ島の火災を食い止めるため、インドネシア政府は21日、本格的に消火作業を開始し、航空機を使って雲に塩をまいて人工的に雨を降らせることも試みることにしています。
インドネシア国家防災庁によりますと、火災が激しいスマトラ島のリアウ州では、火災の大半がプランテーションの農地で起きていて、樹木や草などが堆積して炭化した泥炭に火が燃え移って延焼が続いているということです。
近隣のシンガポールやマレーシアの一部にも煙が広がっている事態を受けて、インドネシア政府は、航空機などを使った大がかりな消火作業を21日から始めました。ヘリコプター3機が空中から水を散布したほか、地上では軍の兵士や警察官が消火作業に当たりました。
このほか、航空機を使って上空の雲に塩をまき、人工的に雨を降らせることも試みることにしていて、火災が続いている地域に塩を積んだ航空機を派遣しました。
日本の林野庁から森林火災に関する専門家としてインドネシアに派遣されているJICA=国際協力機構の勝占保さんは、「泥炭地を開発した農地を焼いて、雑草の除去や害虫の駆除などを行うことは現地では一般的に行われているが、大規模な火災が起きると、地下部分に広がる火を人為的に消すことは相当難しい」と述べ、消火には時間がかかるという見方を示しました。
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