米オラクル:3~5月期の売上高は予想下回る-配当を倍増
6月20日(ブルームバーグ):データベースソフトウエア最大手、米オラクル の3-5月(第4四半期)決算では売上高がアナリストの予想を下回った。ウェブベースの代替品に顧客を奪われたことが響いた。
発表資料によると、一部項目を除いた1株利益は87セント、売上高は110億ドル(約1兆700億円)となった。ブルームバーグがまとめたデータ によると、アナリストの予想平均は1株利益が87セント、売上高は111億ドルだった。同社はまた、四半期配当の倍増と120億ドルの追加自社株買いを発表。ニューヨーク証券取引所(NYSE)への上場を申請したことを明らかにした。
顧客がオラクルのデータベースや人事ツール、財務管理ソフトの代わりにオンライン・アプリケーションを選択している状況に対応するため、ラリー・エリソン最高経営責任者(CEO)はクラウドコンピューティング会社の買収に動いている。それでも新規ソフトウエアライセンスからの売上高は予想を下回っており、成長が失速していることの表れだと、JMPセキュリティーズのパット・ウォルラベンス氏は指摘した。
オラクルの株価 は20日、前日比2.6%安の33.21ドルで終了。決算発表後の時間外取引では9.1%下落し30.30ドルを付けた。
企業のコンピューター利用の変化を受け、オラクルはセールスフォース・ドット・コムなどのクラウド用ソフト会社との競合で一段と厳しい状況に置かれている。オラクルの将来の収入を予測する上で注目される新規ソフトウエアライセンスとクラウド利用からの売上高は1%増の40億3000万ドルと、ウォルラベンス氏の予測(42億2000万ドル)を下回った。
電話会議サフラ・カッツ最高財務責任者(CFO)はアナリストらとの電話会議で、6-8月(第1四半期)の新規ライセンスとクラウド利用からの収入が為替相場変動の影響を除いたベースで前年同期比横ばいから8%増のレンジになると予想。一部項目を除いた1株利益は56-59セントになる見通しだとし、為替レートの影響で1株利益が約2セント減少すると述べた。アナリストの1株利益予想平均は58セントだった。
3-5月期の純利益 は38億1000万ドル(1株当たり80セント)と、前年同期の34億5000万ドル(同69セント)から増加した。2010年のサン・マイクロシステムズ買収で取得した製品を含むハードウエアシステムの売上高は13%減少し8億4900万ドル。
原題:Oracle Sales Miss Estimates in Cloud Shift; DividendDoubled (2)(抜粋)
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更新日時: 2013/06/21 12:30 JST