大統領選が終わった現在、注目は次期FRB議長人事の方に集まっています。
バーナンキFRB議長は、現在2期目で8年目となり、すっかり馴染の存在となっています。
2期目となる任期は2014年1月末までとなるわけですが、バーナンキFRB議長は再任を望んでいないという報道がありました。
今回は、次期FRB議長としてあげられる候補人をチェックしていきたいと思います。
バーナンキFRB議長は、総額約2.5兆ドルを使い「QE」と呼ばれる大胆な量的緩和政策を3度にわたって実施しました。しかし、雇用環境は一向に改善されていません。オバマ大統領は、バーナンキ議長が主導する実質的なゼロ金利と大規模な金融緩和に理解を示してはいますが、改善しない雇用環境に危機感を強めているようで、バーナンキ氏の交代を視野に入れているという報道があります。
後任候補とされるのは、共和党派からはコロンビア大学ビジネススクール校長ハバード氏、ハバード大学教授のマンキュー氏やフェルドシュタイン氏、スタンフォード大学教授のテイラー氏、民主党派からはFRB関連職であるイエレンFRB副議長、ブリストン大学教授のブラインダー氏、米教職員年金・保険基金CEOのファーガソン氏、ブルッキングス経済研究所研究員のコーン氏、その他、ガイトナー財務長官、ハーバード・ケネディ・スクール教授のサマーズ氏、大統領経済諮問委員会のアラン・クルーガー氏など数多く挙げられています。
その中でも、有力視されているのはイエレン副議長、サマーズ元米財務長官の二人です。
◆ジェネット・イエレンFRB副議長◆
1946年生まれ・女性・アメリカ合衆国の経済学者の一人。
米雇用環境を引き上げるためには、2016年初旬まで政策金利を0%付近に維持する必要があるという考えを示している。
◆ローレンス・サマーズ元米財務長官◆
1954年生まれ・男性・アメリカ合衆国の経済学者の一人。
現在は、ハーバード・ケネディ・スクール教授であるが、クリントン政権後半にアメリカ財務長官を務めたことがある。
歴代のグリーンスパン議長就任の年にはブラックマンデー、バーナンキ議長就任の際にはサブプライム危機があり、FRB議長が交代する年には世界経済に何か起きるというジンクスや、1月から開始される「財政の崖」とバーナンキFRB議長退任が重なれば、1ドル80円台後半の展開になる可能性が囁かれています。
そして、退任可能性大となる直前12月のFOMCではサプライズ的な緩和策がとられる可能性も注目いきたいです。