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ニート過去最高2.3% 自殺どう防ぐ

【政治・経済】

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2013年6月19日 掲載

わが子が「会社を辞める」と言い出した


<父親に共通するタイプ>

〈俺、もう会社を辞めようかな〉とわが子が言い出したら、行き着く先はニートか自殺だ。
 15~34歳のニートは昨年63万人、同年代に占める割合は2.3%と過去最高――18日閣議決定された13年版の「子ども・若者白書」で明らかになった。〈ウチの子は関係ない〉なんてアナタは甘い。厚労省によると、09年大卒者の3年以内の離職率は29%。“3年3割の法則”は生きている。

 勢いで辞めたものの転職できず、フリーターからずるずるニートに。公開中の映画「俺はまだ本気出してないだけ」じゃないが、よく聞く話だ。映画は中年フリーターのコメディーだが、実際、25~34歳のフリーターは100万人近くいるから笑えないだろう。〈まだ若いんだ。何とでもなるさ〉と慰めるアナタも甘い。

「フリーター期間が半年以内なら7割が正社員に転職できていますが、それが3年を超えると5割を切るという統計があります」(経済ジャーナリスト・岩波拓哉氏)

 親子でのんびり構えていると、取り返しがつかない羽目になる。「東京家族ラボ」主宰の池内ひろ美氏がこう言う。

「ニートの子どもを抱える父親の共通点は、大きく2つあります。ひとつは物分かりがよくてフレンドリー。裏を返せば、放任ということです。もうひとつは、愚痴が多いこと。仕事にも結婚にも内心、不満タラタラで、自分に自信が持てない。その反動で、わが子には〈おまえの人生、自由に生きろ〉〈好きなことを見つければいい〉なんて無責任なアドバイスをしがちです。自由に好きに生きるって、現実には一番難しい生き方ですよ。結局、子どもは何も見つけられずにニートになってしまうんです」

 反面教師にした方がいい。それでも、もし、わが子が〈もう会社を辞めようかな〉と言い出したら……。

「ウソでもいいから自信満々の態度で、〈絶対に辞めるな〉〈辞めるなら転職先を決めてからにしろ〉とビシッと言えばいい。それが父親の役目。父と子は友達じゃないんですから」(池内氏)

 同じく18日閣議決定された「自殺対策白書」によると、30代以上の自殺率(人口10万人当たりの自殺者数)は減ってきているのに、20代は高水準のまま。98年に18.3だったのが、昨年は22.5と悪化している。もちろん、昨今の就職難と無関係ではない。わが子がフリーターからニート、揚げ句に世をはかなんで自殺では、目も当てられない。



~2013年6月19日以前の記事~

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