「新成長産業としての介護」
2025年の介護を考える“連帯の集い”
熱く盛大に開催!

2012/05/22(WED) ザ・キャピトルホテル東急



■「新成長産業としての介護」の姿を描く

内閣府・規制改革会議において保育の株式会社参入促進が強く打ち出され、また、すべての社会福祉法人に財務諸表の公表を求める見解がまとめられるなど、社会保障分野でも抜本的な産業構造改革が行われようとしています。アベノミクスの成否は社会保障制度改革にかかっていると言っても過言ではありません。介護においても、国民の安心をつくる「地域包括ケアづくり」と魅力ある雇用の場を生む「新成長産業としての介護」を描いていくことが求められています。
高齢化のピークの2025年に向かって、介護が喫緊かつ重要な政治課題となる中、公益社団法人全国老人福祉施設協議会、NPO法人日本介護支援協会、全国介護政治連盟、自由民主党介護福祉議員連盟、自由民主党国際人材議員連盟により、「2025年の介護を考える“連帯の集い”」が開催されました。
集いには、自由民主党介護福祉議員連盟 森喜朗名誉顧問、野田毅同会長、自由民主党国際人材議員連盟 中川秀直名誉顧問、小池百合子同会長、田村憲久厚生労働大臣、石原伸晃環境大臣・内閣府特命担当大臣、細田博之自由民主党衆議院幹事長代行、溝手顕正自由民主党参議院幹事長、保岡興治衆議院議員、平沢勝栄衆議院議員はじめ、93人の国会議員の先生方や、堺屋太一元経済企画庁長官、近藤純五郎元厚⽣労働事務次官ら多くの皆さんがご参集くださるとともに、全国の介護福祉施設関係者も多数参加し、総勢約730人が新成長産業としての介護を担うために連帯を誓いました。

 

■「社会保障も聖域ではない、私たちはやる!」
中村博彦 全国老施協常任顧問 介護福祉議員連盟幹事長 国際人材議員連盟幹事長 挨拶

1999年、14年前、全国老人福祉施設協議会中村新体制が発足し、1年後に介護保険がスタートした。介護保険制度の荒波の中、全国社会福祉協議会の下部組織であっては闘えないことから、社協から独立独歩で歩き出した。中村で10年、中田清会長で4年、14年間必死に現場発信をしてきた。そして今日、石川憲会長が誕生した。粒ぞろいの副会長がそれを支えていく。2002年に森元総理に会長をお願いして立ち上げた介護福祉議員連盟が、野田毅新会長のもと、202人の先生方のご参画を得ることができた。今や介護は重要な政治課題だ。

アベノミクスで規制改革構造改革がすすみ、産業構造も変わろうとしている。今日は、全国の全老施協、日介協の代議員が集い、介護はこうあるべきと「新成長産業としての介護」を打ち出し、国会議員の先生方と連携していく。
2025年には介護保険料は1万円になると試算されている。それでは誰も介護保険を信用しない。社会保障の抑制は私たちがやる。要介護認定・区分の簡素化、ケアプランの有料化などを提案していく。
社会福祉法人は、挑戦型と、ガバナンスを発揮しない無挑戦型に二極化している。これが社会保障の問題だ。同じ介護報酬でありながら25%以上の利益を出す挑戦型法人が15%ある。一方で赤字の施設も28%。ここを民営化するなどの方法で変えていかない限り、無挑戦型の施設は動かない。小規模家族経営、措置型非挑戦の法人では雇用は生まれず、質の高い介護や保育はできないのだ。小規模社会福祉法人の統合再編が必要だ。

そして介護現場は人材枯渇時代といえる。2025年までに100万人が必要だ。産業間の人の異動で80万人、アジアの人材で20万人確保しないとまかなえない。タイ、フィリピン、インドネシア、みんな20年後にはすべて25%の高齢社会だ。日本の介護のノウハウ、スキルに、ロポットも開発してもらって、国家戦略として介護サービスをまるごと輸出する。社会保障という聖域の中で私たちは守られてきたわけだが、もうそれにはこだわらない。打って出る。守旧的ではない。それが老施協だ」

ご来賓のご祝辞より

介護福祉議員連盟名誉顧問・森喜朗先生

自由民主党 介護福祉議員連盟 森喜朗名誉顧問

「今朝バンコクから戻り、石川へトンボ帰りして、この会にきた。もうすぐ76歳で後期高齢者の新入生だが、元気に世界を飛び回っている。あと5年は元気でやりたい。5年後、動けなくなったら中村さんがいい施設を紹介してくれるだろう。将来に安心してやっているから元気いっぱいでいられる。皆さんのおかげで介護福祉議員連盟は大きな力となった。現在は、政界で大きな力を持つ野田会長にバトンタッチしているが、全国のご高齢者が元気で楽しく生き甲斐のある暮らしが送れるよう、介護議員連盟にはしっかり政策を後押ししていただきたい」


介護福祉議員連盟・野田毅会長

自由民主党 介護福祉議員連盟 野田毅会長

「202人の国会議員が参画する自民党介護議員連盟で、森先生には及ぶべくもないが会長をやらせていただくことになった。2025年に向かって新成長産業としての大展望の中で今日の集いがある。一体改革関連法案が嵐の中で成立し、いよいよこれから年金医療介護をどうしていくか、大事なときだ。中村さんの福祉は現場力が原点。自民党も地域に軸足をおいて現場力を発揮していくことが大切。税調と社会保障に関する特命委員長も命ぜられているが、介護福祉は現場を踏まえて制度を構築していくという方向で頑張っていく」

国際人材議員連盟・中川秀直名誉顧問

自由民主党 国際人材議員連盟 中川秀直名誉顧問

「小池さんが今度会長になった国際人材議員連盟の前身である外国人材交流推進議員連盟で、中村幹事長のもと、会長を務めた。第一線で外国人材を活用できる開かれた日本をつくろうという大テーマを与えられた会長だった。人材に開かれた国づくりをぜひとも実現させなければならない。在野となってもこの原点は変わらない。皆様と一緒に闘うつもりだ。構造改革として今、たくさんの課題に取り組もうとしている。今日は、大事な大事な会合なので、来させていただいた。国際人材議連への協力をよろしくお願いしたい」


国際人材議員連盟・小池百合子会長

自由民主党 国際人材議員連盟 小池百合子会長

「中川秀直先生が会長を務められてこられた外国人材交流議員連盟を、中村先生からこの後は小池がとのご下命をいただき、国際人材議員連盟としてひきつがせていただいた。2025年には介護を要する人口が約750万人、そしてそれを支える従事者が249万人必要であり、その確保は人口減少の日本ではとうてい無理だ。だから、外国の優秀な人材に手助けいただき、ともに栄えてまいりたい。このままいくと日本はガラパゴスになってしまう。日本が持続可能な幸せな国であり続けるために、必要な人材の活用を図っていかなければならない。今日は中村派ができるほどの先生方のご出席だが、ぜひとも国際人材議員連盟にご参加いただき、日本を大きく進める原動力となっていただきたい」


田村憲久厚生労働大臣

田村憲久厚生労働大臣

「特別養護老人ホームは高齢化社会の大変重要な財産だ。ぜひとも有効に活用していかねばならない。また特養の内部留保について、多すぎると問題になっているが、中身を調べてみると足りない方が多いのではないかとの結果も出てきている。勘違いが横行してしまわないよう、よく精査していかねばならない」


 

たくさんの皆様のご参集、そして力強い激励のお言葉、ありがとうございました。国民の安心を担う「地域包括ケアづくり」と魅力ある雇用の場を生む「新成長産業としての介護」をめざして、しっかり現場発信し、政官業の連携をはかりながら頑張ってまいります。


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  自由民主党 介護福祉議員連盟 森喜朗名誉顧問
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石川憲全国老施協会長 石原伸晃環境大臣・内閣府特命担当大臣
細田博之自由民主党衆議院幹事長代行 溝手顕正自由民主党参議院幹事長
自由民主党国際人材議員連盟小池百合子会長  
田村憲久厚生労働大臣 堺屋太一元経済企画庁長官
自由民主党 国際人材議員連盟 中川秀直名誉顧問 平沢勝栄衆議院議員
保岡興治衆議院議員 中田清全国老施協前会長

posted : 2012/05/25(SAT)