005便　航空会社ごとに上級会員資格がある

●どこの航空会社で修行をするか

　修行を決心する時にまず問題になるのが、どこの航空会社上級会員になれば
いいのかということだろう。
出張、帰省などでよく使う航空会社があれば、そこがよいだろう。また地方
在住の場合、近くの空港から就航している便が多い会社を選ぶとよい。

　多くの場合は国内線も多いJALかANAのどちらかを選んで修行をすることにな
る。両社ともお互いのフリークエントフライアー制度を意識しているためか、
さほど特典に差はない。大きく違うのは修行する際、JALは搭乗回数で基準をクリア
できるがANAにはそれができないことだ。
　実際に両方の航空会社の修行を経験して、休みが数カ月前から確定しており、
日帰りやせいぜい週末しか修行ができないならばJALのほうが取得しやすいと
感じた。JALの場合は安い切符でも50回乗ればよく、その安い航空券は55日前
までに購入が必要だからだ。一方ANAは距離のみで稼ぐので、安い航空券では
マイル効率が悪くなる。そのため休みが取れてから修行の予約をしてもよい。

　国内線はあまり利用せず、海外へ行くことが多いならスカイチームであるデ
ルタ航空も選択肢にいれてもよいだろう。デルタ スカイマイル アメリカン・
エキスプレス・ゴールド・カードに入るだけで、デルタ航空の上級会員資格が
ついてくる。年会費2万7300円と高いが修行せずに上級会員になれるためお得
感はある。デルタ航空と提携しているクレジットカードは他にもあるが、上級
会員資格が付帯しているのはアメックスだけなので注意してほしい。

　以前の記事で世界には３つの航空会社グループがあると述べた。飛行機に
よく乗ったり、飛行機や旅が好きな人の中には、JALでワンワールド、ANAで
スターアライアンス、デルタでスカイチームと３つのグループの上級会員資格
を制覇している“つわものも”いる。

●家族も上級会員になれる

　JGCやSFC（ANA版のJGCと同様の上級会員組織）になるとうれしいのは、年会
費さえ払えば家族も家族会員になれるということだ。家族会員は、まったく搭乗
実績がなくともJGCの本会員とほぼ同様のサービスを受けることができる。家
族会員になれるのは、本会員と生計を同一にする配偶者・親・子供（高校生を
除く満18歳以上）である。「生計を同一」というのは、同居をしているか、別
居であっても送金を行うなど、生活費に一体性がある状態のことをいう。離
れて暮らす両親や義理親にも、状況によっては上級会員資格をプレゼントする
ことができる。また、家族会員になると家族のマイルを合算して使うことがで
きるメリットもある。

　4人家族で旅行に行く場合、夫がJGC本会員で妻が家族会員になれば、サクラ
ラウンジには会員1名に同伴者が1名までOKなので、家族全員で搭乗前のひとと
きをラウンジで過ごすことが可能だ。

　JGCとSFC大きな違いは家族会員への年会費だろう。入会するカードの種類に
もよるが、JGCは本会員と同額、一方、SFCはもう少し安い。両親を上級会員にす
る予定がある場合はSFCに入会した方が年会費は安くすむ。ただし、これは一
番安いカードの場合で、中にはANA ダイナーススーパーフライヤーズプレミア
ムカードのように、本会員の年会費は12万6000円だが、家族会員は無料というカ
ードもある。

　修行をせずにデルタの永久に上級会員になれるデルタデルタ スカイ
マイル アメリカン・エキスプレス・ゴールド・カードは、家族会員の制度は
あるもののそれには本会員と同じゴールドメダリオン資格は付帯しないので注
意してほしい。

*1　本会員と同じ種類のクレジットーカードにしか入会できない
*2　詳細は航空会社とクレジットカード会社のHPを参照のこと

2013/03/10