スマホ訴訟:アップル勝訴 サムスンの特許権侵害認める

毎日新聞 2013年06月21日 13時45分(最終更新 06月21日 19時03分)

 スマートフォン(多機能携帯電話)の「iPhone(アイフォーン)」などに使われている「バウンスバック」と呼ばれる機能の特許権を侵害されたとして、米アップルが日本サムスンとサムスン電子に1億円の損害賠償を求めた訴訟で、東京地裁は21日、特許権侵害を認めた。大須賀滋裁判長は「サムスン製品はアップルの発明の技術的範囲に属する」と指摘した。今回は「中間判決」で、地裁は今後、終局判決で賠償額の判断を示す。

 バウンスバックは、画面を指で上下左右に移動させた際、最終ページに達すると余白が表示され、指を離すと跳ね返って戻るような動きをする視覚効果。アップル側は、サムスン側が無断でスマートフォン「GALAXY(ギャラクシー)」シリーズ3機種に利用したと主張し、サムスン側は「特許権侵害はない」と反論していた。

 3機種は2010年10月以降、順次発売された。アップル側は、日本国内での売上総額を753億円以上と試算しており、今後、賠償請求を増額するとみられる。ただ、3機種の生産は既に中止されており、今回の判決の利用者への影響は限定的と言えそうだ。

 アップルとサムスンは互いの特許権を巡って世界10カ国で争っており、日本での判決は3件目。これまで(1)パソコンとスマホなどを接続して音楽データなどを共有する技術(2)携帯電話のインターネット通信で効率的にデータを送る技術−−に関する判決が東京地裁で言い渡され、原告のアップル側が(1)で敗訴、(2)では勝訴した。いずれも控訴審が知財高裁で係争中。

 バウンスバックを巡っては、米国の裁判所も昨年8月、アップル側勝訴の判断を示している。【川名壮志】

 アップルの話 一切コメントはない。

 サムスン電子の話 判決を検討し、控訴の可否を決める。

 【ことば】中間判決

 民事訴訟の途中で一部の争点についての判断を示す判決。一般的には最終的な判決(終局判決)の準備のため、審理を整理する目的で出される。東京地裁は今回、特許権の侵害の有無に関して中間判決を出し、損害に伴う賠償額は終局判決に回した。

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