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【波多野陽】茨城県東海村の加速器実験施設「J―PARC」で放射性物質が漏れた事故で、事故が起きた施設と加速器を共有する実験施設では、事故後1日半にわたってビームを打つ実験を続けていたことがわかった。「重大事故時はビームを停止する」と定めたJ―PARC内の運転マニュアルに違反した疑いがあり、原子力規制庁が調査している。
事故後も実験を継続していたのは「物質・生命科学実験施設」。たんぱく質の解析や創薬、新素材開発などの実験が行われていた。
J―PARCでは、ビームはまず1周350メートルの小型の円形加速器を通り、さらに1600メートルの大型円形加速器に送られて速度を増す。事故が起きた「ハドロン実験施設」は大型加速器から、物質・生命科学実験施設は小型加速器から、それぞれビームを取り出して使っていた。
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朝日新聞社会部